韓国の家事調査、年間2万件超に調査官230人…離婚・親権紛争の調査に人手不足
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【10月15日 KOREA WAVE】韓国で離婚や親権争いなどの事実関係を調べる家事調査官の人手不足が課題となっている。
年間の調査命令は2万件を超える一方、2025年の調査官の定員は230人にとどまり、現場からは十分な調査ができず、当事者の権利や利益が損なわれかねないとの懸念が出ている。
家事調査官は裁判官の命令を受け、離婚、親権、養育権などをめぐる事実関係を調査し、家庭環境に関する問題の円満な調整を支援する。
報告書は、裁判所が子どもの養育者や面会交流の可否を判断する際の参考資料となる。
韓国最高裁が韓国与党「共に民主党」のソ・ヨンギョ(徐瑛教)議員側に提出した資料によると、調査官1人当たりの平均面接回数は2021年の126.86回から、2022年119.48回、2023年112.34回、2024年107.74回、2025年92.23回へ減少した。
2026年は8月末時点で18.76回だった。
調査命令は2021年の1万7928件から2025年には2万613件へ約15%増えたが、調査官の定員は199人から230人へ31人増えたにとどまった。
2026年7月時点でも233人で、前年からの増員は3人だった。
このうち臨床心理学など人間行動科学の分野で修士以上の学位を持つ専門調査官は209人で、残る24人は裁判所の一般事務職から調査業務を担当する職員だ。
一般事務職の担当者は、通常1~2年ほどで裁判業務に戻る。
堤川、義城、盈徳、長興、南原の5支部には調査官が配置されておらず、近隣支部の調査官が主に週1回、巡回して支援している。
20年以上の経験を持つチョン・ヒョンドク家事調査課長は「人員が限られ、調査が必要な全ての事件を調べられない。1人が担当する範囲が広すぎ、国民の権利や利益の侵害につながりかねない」と指摘した。
調査官は命令を受けてから4カ月以内に報告書をまとめる必要があり、多くが週3回の残業に加え、週末も出勤しているという。
チョン課長は、長年の紛争について当事者の記憶が食い違うことも多く、書類や証拠だけでは不十分だと説明した。
直接会い、当時の感情や対立の状況、事実関係の受け止め方まで確認する必要があるという。
養育環境の調査も、現場で子どもと会い、年齢や成熟度に合わせて接するため時間がかかる。
「子どもがどちらの親に良く思われるべきか悩み、情緒面に問題を抱えることがある。親が気づかない部分を見つけ、子どもの立場を代弁するのが役目だ」と話した。
家事事件を長年担当する裁判官も、調査が必要でも人手不足から命令をためらうことが多く、対象を絞らざるを得ないと明かした。
調査官の業務は少年保護や児童保護に加え、成年後見にも広がっており、家事訴訟法の全面改正案が成立すれば、さらに増える見通しだとして、長期的な採用計画の必要性を訴えた。
ソ議員ら12人が2025年7月に共同提出した改正案は、1年以上、所管委員会を通過していない。
改正案は未成年者の利益保護や手続き上の権利拡大を柱とし、調査官が専門機関のプログラムや相談につなぐ支援を可能にする。
子どもの意思を正確に把握し、裁判手続きで支援する手続き補助人制度の導入も盛り込まれている。
(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News