グッズを買おうと「ドーパミンステーション」前に集まった来店客=アイパークモール提供(c)news1
グッズを買おうと「ドーパミンステーション」前に集まった来店客=アイパークモール提供(c)news1

【10月14日 KOREA WAVE】韓国で、キャラクターグッズを目当てにショッピングモールを訪れたファンが、食事やコーヒー、買い物も楽しむことで、施設全体の売り上げを押し上げている。好きなコンテンツに時間やお金を惜しまない「推し活」消費の効果が、グッズ売り場から他の店舗へ広がっている。

ソウルのアイパークモール龍山店で9月2~27日に開かれた「ポムポムプリンのワアンマンドゥ・ポップアップ」には、毎朝約500人が開店前から集まった。26日間の累計来場者は約3万9000人に達した。

運営するHDCアイパークモールによると、龍山店では20カ所以上のスペースで年間を通してポップアップストアを開いている。ファン向けコンテンツを集めた「ドーパミンステーション」では、2026年だけで約60件の大型イベントを開催した。

7月30日~8月10日の「2026クレヨンしんちゃん・ポップアップストア」には、12日間で約3万人が来場した。トロットやヒップホップをテーマにした限定商品がファンを引き付けた。ライアットゲームズのトレーディングカードゲーム「リフトバウンド」の韓国発売記念ポップアップには、営業日11日間で約1万7000人が入場した。累計売上高は11億ウォン(約1億2100万円)を超え、1日平均でも1億ウォン(約1100万円)以上を記録した。

モール側が、長い入場待ちが発生した人気イベントの開催期間を分析したところ、周辺の飲食店やカフェの売り上げは平均40%増加した。一部の店舗では最大120%増えた。複数のイベントが同時に開かれるため、個々の影響を正確に区別することは難しい。ただ、人気イベントの開催期間に飲食店の売り上げも増える傾向は明確だという。

スクイーズなどを扱う「マルランイ、ワップ・フェスタ」には、オンライン事前予約の段階で約6万人が殺到した。平日の現地入場待ち番号は平均3000番を超え、待ち時間は4~5時間に及んだ。1日平均の売り上げも4000万ウォン(約440万円)を上回った。

来場者は順番を待つ間、館内で食事をしたり、カフェに滞在したり、他の店舗を見て回ったりできる。特定のコンテンツが来店の目的となり、待ち時間が飲食や買い物の機会を広げる構造だ。

イベントの分野も広がっている。折り紙をテーマにした催しには6日間で約1万人が訪れ、用意した商品が完売した。平日、週末を問わず行列ができたという。「民音社×今日のかわいいショップ」のポップアップには1日平均約1000人が来場し、約4300万ウォン(約473万円)を売り上げた。1人当たりの購入額は約4万3000ウォン(約4730円)となる。

流通業界がファン向けコンテンツに注目するのは、オンラインでは代替しにくい来店目的をつくれるためだ。限定グッズや体験を求めるファンは、遠距離の移動や長時間の待機もいとわず、集客を支えている。キャラクター、ゲーム、書籍などへ「推し活」が広がり、ファンを対象とした催しは実店舗の新たな販売戦略として定着しつつある。

業界関係者は「ポップアップは商品を売るだけでなく、来店客を呼び込み、長く滞在してもらうためのコンテンツだ。ファンを中心とする滞在型消費の重要性はさらに高まる」と述べた。

(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News