【10月13日 AFP】英国で反移民を掲げる強硬右派政党「リフォームUK」のナイジェル・ファラージ党首は12日、同党が政権を獲得した場合、難民認定制度を最長5年間停止すると表明した。

リフォームUKは反移民感情の高まりを背景に支持を伸ばしてきたが、今年に入って相次いだ献金スキャンダルを受け、勢いはここ数か月で失速している。

ファラージ氏はイングランド南部ケント州での演説で、「われわれは難民認定制度を最長5年間停止する。わが国は最悪の混乱状態にあるからだ」と述べた。

さらに「この難民詐欺を終わらせなければならない。この不正な金もうけを終わらせなければならない」と主張した。

次の総選挙は2029年まで予定されていない。

難民認定を申請する権利は国際的に認められているが、各国政府には申請を審査し、難民と認定しない判断を下す権限がある。

英国では移民問題が政治的な争点となっている。

政府が英国の欧州連合(EU)離脱後の新たな移民制度と集計方法を導入した2020年ごろから、難民認定を求めて毎年数千人が小型ボートでフランスから英仏海峡を渡り、英国に入るようになった。

だが、歴代政権が相次いで対策を講じる中、小型ボートによる不法入国者数はここ数年で最低の水準となっており、11日時点で前年同期比約40%減少している。

8月に公表された公式統計でも、難民認定申請件数が前年から20%以上減少したことが示された。

シャバナ・マフムード内相は先月、合法移民への規制強化策に反発が起きたことを受け、難民再定住制度を再開すると発表した。

中道左派の与党・労働党は、リフォームUKが難民認定制度を5年間停止する方針を示したことについて、「焦りと弱さを明確に示すものだ」と批判した。

労働党の議長を務めるブリジット・フィリップソン女性・平等相は、「ナイジェル・ファラージ氏はスキャンダルに対処しようと、ますます過激な政策を探し回っている」と述べた。

首相就任を目指すファラージ氏は、5月の地方選でリフォームUKが大きく躍進した際の勢いを取り戻そうとしている。

リフォームUKは7月下旬まで、1年以上にわたって世論調査で労働党をリードしていた。

しかし最近は労働党に逆転されている。ファラージ氏の資金問題に厳しい目が向けられる一方、労働党はアンディ・バーナム新首相の下で支持を回復しているからだ。

リフォームUKは現在、違法な献金を受け取った疑いで刑事捜査の対象となっているが、同党は疑惑を否定している。(c)AFP