「みんなのAI」について説明するKTのチャ・ギョンフン・エージェント型AIプラットフォームチーム長(c)news1
「みんなのAI」について説明するKTのチャ・ギョンフン・エージェント型AIプラットフォームチーム長(c)news1

【10月13日 KOREA WAVE】韓国政府が推進する「みんなのAI」の事業者に選ばれた通信大手KTが、複数の人工知能(AI)モデルと検索、買い物、金融、不動産、教育などの生活サービスをつなぐ試験サービスを開始する。質問に答えるだけでなく、将来は予約や購入まで実行する「生活型AI」への発展を目指す。

KTは7日、「AIフェスタ2026」の記者懇談会でサービスと開発方針を公開した。

「みんなのAI」は、韓国企業のAIモデルと基盤を活用し、科学技術情報通信省が選定した事業者が構築する。利用者がモデルやサービスを選ばなくても、質問や依頼に応じて適切なものを自動で組み合わせる。政府の行政サービスや申請手続きにも対応することを目標とする。

KTは一つの大規模言語モデル(LLM)に依存せず、作業に応じて複数モデルを使い分け、回答の精度と運用効率を高める。

アップステージの「Solar Pro 4」は複雑な推論や複数段階の作業を、「Solar Mini 4」は日常的な質問や大量の短文処理を担う。

Solar Pro 4は韓国のモデルとして初めて世界のAIエージェント性能ランキングに入り、従来モデル比でエージェント性能を4.8倍に高めた。世界規模のエージェント連携から1週間で、1日の処理量が700億トークンを超えたという。Solar Mini 4は350億パラメーターの軽量モデルで、応答速度と運用効率を重視する。

新しいモデルや特定分野に強いモデルを追加できる開放的な構造も採用する。

運用にはKTの「トークンファクトリー」技術を使う。質問の特徴と難度を分析して適切なモデルを選び、不要な計算処理を減らす仕組みだ。利用者は、どのモデルが動いているかを意識せずに回答を得られる。

チャ・ギョンフンチーム長は、トークンを約16~20%削減できると説明した。簡単な質問まで大規模モデルで処理するのを避け、計算量と費用を抑える。

韓国のリベリオン製AI半導体を使った神経網処理装置(NPU)の集積基盤も活用し、国産モデルと半導体の双方を採用して国内AI産業の拡大につなげる。

10月に限定利用者向けのベータ版を開始し、質問の意図を把握して正確に答える機能を検証する。天気や生活情報に加え、株式、人物、コンテンツなどを自然な言葉で質問できる。

企業の株価動向なら関連情報をまとめて説明し、ドラマならあらすじや出演者だけでなく、俳優の過去作品や原作情報も提供する。

機能と安定性を検証しながら対象を広げ、12月には全国民向けに公開する予定だ。

公開後は、検索から比較・推薦、予約、購入までつなぐ機能を段階的に強化する。

不動産では、通勤しやすく予算に合うマンションを探す依頼に対し、地域や物件、周辺施設、実際の取引価格や相場をまとめて示す。旅行先を探した後に交通や宿泊を予約するなど、情報収集後の行動も支援する構想だ。

グループ会社や外部事業者のサービスとデータを連携させる一方、認証や個人情報保護の仕組みを適用し、実行機能を広げる際にも安全性を検証する。

収益化も検討する。政府事業では5年間、事業費の支援を受けてトークンを供給するが、その後はトークンファクトリーによる効率化とサービスの拡大を基に、費用を賄う仕組みを構築したいとしている。

KTは、利用者がAIモデルやアプリ選びに悩まず、一つのサービスで情報を得て必要な作業を処理できる環境を目指す。

(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News