韓国ロケット「ヌリ号」、4回連続成功…商業打ち上げにはコストと顧客確保の壁
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【10月12日 KOREA WAVE】韓国の国産ロケット「ヌリ号」が4回連続で打ち上げに成功し、宇宙輸送能力を高めた。ただ、世界の衛星打ち上げ市場で収益を上げる事業として定着するには、なお課題が多い。打ち上げ経験や年間の発射回数に加え、価格競争力と安定した顧客の確保が問われている。
宇宙航空庁などによると、ヌリ号は10月7日の5回目の打ち上げで、超小型の群衛星5基を目標軌道へ投入した。累計の打ち上げ成功率は75%から80%に上がった。韓国天文研究院の元上級研究員カン・ソンジュ氏は、「目標高度に到達するだけでなく、搭載した衛星を求められる条件に合わせて正確に配置する能力を示した」と評価した。
世界の宇宙輸送市場は拡大している。市場調査会社ストラティスティックスMRCは、宇宙探査・打ち上げサービス市場が2026年の117億ドル(約1兆8500億円)から、2034年には310億ドル(約4兆9000億円)へ成長すると予測した。米ブライステックは、米国の打ち上げ事業者が受注できる衛星打ち上げ需要を、2024~2028年の年平均で約3100基と推計した。低軌道に多数の衛星を配置する計画が、需要拡大をけん引している。
しかし、市場の拡大が後発企業の参入機会に直結するわけではない。スペースXは再使用型ロケットと自社の衛星網を背景に、発射回数を増やし、コストを下げて市場で先行している。米宇宙財団によると、2025年上半期の世界の打ち上げ149回のうち、81回をスペースXが実施した。
韓国は打ち上げ経験でも大きな差がある。オ・テソク宇宙航空庁長官は7日、韓国の過去の打ち上げ試行は約10回なのに対し、2026年8月までの累計で米国は2700回以上、中国は700回以上と説明した。商業打ち上げには、実績を重ねて信頼性を高める必要がある。ハンファエアロスペースのキム・ソン宇宙事業統括は「6~7回成功して保険に加入できるようになり、初めて実際の商業打ち上げサービスが可能になる」と述べた。
発射頻度とコストも課題だ。ヌリ号は使い切り型で、製造工程の多くが手作業に近い。オ長官は「現在の工程では年2回も容易ではない。年3回打ち上げるには、製造から試験、検査まで全面的に変える必要がある」と指摘した。
政府は2028年まで打ち上げを主導し、2029年から民間中心へ移行する計画だ。ハンファエアロスペースも今回、製造・組み立てに加え、打ち上げ運用まで役割を広げた。
一方、国内の衛星打ち上げ需要だけでは、民間ロケット産業を維持することは難しいとの指摘もある。科学技術政策研究院のアン・ヒョンジュン宇宙公共チーム長は、複数の企業がそれぞれ独立した生産ラインと打ち上げ体制を保つには、国内需要だけでは不十分だと説明した。
政府が安定した発注元となり、公的な衛星の打ち上げを数年単位でまとめて購入することや、一定の打ち上げ機会を保証することが必要だと強調した。発射場や試験施設など、共用設備の提供も求めた。
(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News