韓国のユン・ソンニョル(尹錫悦)前大統領と妻キム・ゴニ(金建希)氏=2025年4月11日(c)news1
韓国のユン・ソンニョル(尹錫悦)前大統領と妻キム・ゴニ(金建希)氏=2025年4月11日(c)news1

【10月12日 KOREA WAVE】政治ブローカーから世論調査を無償で提供されたとして起訴された韓国のユン・ソンニョル(尹錫悦)前大統領が、控訴審で逆転無罪となった。同じ容疑で起訴され、最高裁で審理中の妻キム・ゴニ(金建希)氏の事件に影響するかが注目されている。夫妻の弁護団は、ユン・ソンニョル氏の控訴審判決文を最高裁へ提出する予定だ。キム・ゴニ氏の勾留期限である10月31日までに判断が示されるかにも関心が集まっている。

ソウル高裁は7日、政治資金法違反に問われたユン・ソンニョル氏について、懲役2年とした一審判決を破棄し、無罪を言い渡した。政治ブローカーのミョン・テギュン氏が夫妻に提供した世論調査や政治的助言は、同法上の政治資金の寄付とは認めにくいと判断した。

高裁は、夫妻が受けたのは世論動向に関する助言や有力政治家の紹介など、大統領選の準備全般への支援だったと指摘した。政治的利益とはいえても、財産上の利益に換算できるものではないとした。また、世論調査の実施や無償提供について、依頼や協議などの合意を示す証拠はなく、政治資金の寄付に関する故意も認めにくいと説明した。

この判断は、キム・ゴニ氏の一、二審判決と共通する。両審は、夫妻が世論調査の費用に相当する財産上の利益を得たとは認められないと判断した。夫妻への提供を目的に調査したなら、調査の前後にユン・ソンニョル氏側の指示や関与が必要だが、その証拠はなく、夫妻は調査結果を受け取った複数の人の一組にすぎないとした。

最高裁は9月29日、キム・ゴニ氏の資本市場法・政治資金法違反と、特定犯罪加重処罰法上のあっせん収賄の罪について、大法廷で初めて審理した。当初は7月16日に小法廷で判決を言い渡す予定だった。しかし、ユン・ソンニョル氏の一審で有罪判決が出たことを受け、キム・ゴニ氏の事件を担当する特別検察官チームが期日の変更を求めた。

ユン・ソンニョル氏の一審判決は、夫妻とミョン氏の間に世論調査の提供に関する段階的かつ黙示の合意があったとし、キム・ゴニ氏を共同正犯と認定していた。特別検察官チームはこれを根拠に、キム・ゴニ氏の事件でも有罪とすべきだとする意見書を提出した。最高裁は判決期日を7月24日に延期したが、その前日の23日に事件を大法廷へ回付した。

現在もキム・ゴニ氏側と特別検察官チームは多数の意見書を提出し、主張を争っている。キム・ゴニ氏側は近く、ユン・ソンニョル氏の控訴審判決文を添えた意見書を提出する予定だ。ユン・ソンニョル氏の一、二審で判断が分かれた中、最高裁がキム・ゴニ氏の勾留期限までに結論を出すかが焦点となる。

キム・ゴニ氏の事件は、特別検察官法が定める判決期限をすでに過ぎている。同法の「6・3・3規定」は、一審は起訴から6カ月以内、二審と三審は前審の判決からそれぞれ3カ月以内に言い渡すよう定めている。キム・ゴニ氏の二審判決は4月28日だった。

(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News