出勤時に報道陣の質問に答えるイム・ウンジョン光州地方重大犯罪捜査庁長=2026年10月6日(c)news1
出勤時に報道陣の質問に答えるイム・ウンジョン光州地方重大犯罪捜査庁長=2026年10月6日(c)news1

【10月12日 KOREA WAVE】韓国のユン・ホジュン(尹昊重)行政安全相が、イム・ウンジョン光州地方重大犯罪捜査庁長への監察を指示し、重大犯罪捜査庁は発足から9日で初の監察対象者を抱えることになった。同庁は正式な公文書を受け取り次第、関連規定に沿って速やかに手続きを進める方針だ。

ユン・ホジュン氏は11日、Xで、イム・ウンジョン氏が初代重大犯罪捜査庁長候補のキム・ジヨン氏を公然と批判していることを問題視し、監察を指示する方針を明らかにした。発足後、行政安全相が監督権を行使する初の事例となる。根拠となる重大犯罪捜査庁法第6条は、行政安全相が庁長と所属職員を指揮・監督すると規定している。ただし、具体的な事件については庁長だけを指揮・監督する。

ユン・ホジュン氏は「イム庁長は、重大犯罪捜査庁を捜査機関ではなく、政治をする機関と勘違いしているようだ」と批判した。さらに、公職腐敗や経済、サイバー、薬物犯罪などに対応する新設機関の幹部が、庁長候補への批判に没頭していることを国民が懸念しているとし、「過去の検察の政治介入や集団行動など、誤った慣行が持ち込まれるのではないか」と述べた。公務員の政治的中立義務を念頭に置いた発言とみられ、発足初期の組織規律を確立する狙いもあると受け止められている。

イム・ウンジョン氏はこれまで、SNSや出勤時の発言で、キム氏が検察在職中に自身の監察要請を黙殺したなどと批判してきた。

重大犯罪捜査庁は関連法令や内部規定を検討しており、担当者らは休日も監察規定の確認を進めている。本庁の監察官は空席で、監察担当官のホ・ソンファン捜査官が職務を代行している。同庁の関連法令には、独立した監察委員会の規定はない。

監察では、イム・ウンジョン氏の公開発言の経緯や、公務員としての義務に違反したかどうかを調べる見通しだ。懲戒事由が認められれば、懲戒の議決を求めることになる。イム・ウンジョン氏の場合、首相直属の懲戒委員会の議決を経て、行政安全相が処分する。国家公務員法は、法令違反や職務上の義務違反、職務の内外を問わず公務員の体面や信用を損なう行為などを懲戒対象としている。処分には人事革新処の訴願審査委員会に不服を申し立てることができ、その判断を不服として行政訴訟に進む可能性もある。

イム・ウンジョン氏は11日、SNSで「初代庁長候補がキム・ジヨン元検事であることほどではないにせよ、私が第1号の監察対象になったことは非常に残念だ」と述べた。

また、検察在職中、過去の事件の再審で白紙求刑を指示した上司に異議を唱え、内部掲示板に懲戒を求める文章を投稿した結果、品位を損なったとして重い懲戒処分を受けた経験に言及した。その後、処分の取り消し訴訟に勝訴し、異議申し立ての手続き規定の整備などにつなげたとして、「使命感を持って適切に対処する」と表明し、今回も処分されれば争う姿勢を示した。

国家公務員法では、罷免、解任、降格、停職に相当する懲戒議決を求められた者を職位解除の対象としており、監察の段階ではイム・ウンジョン氏は職務を続ける見通しだ。

設備や人員が不足した状態で発足した重大犯罪捜査庁で、捜査が本格化する前に監察問題が浮上したことを懸念する声も出ている。

(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News