サメの「プカンイ」を見ようと列をつくる市民や観光客=10月5日、釜山市東区の北港親水公園の人工水路(c)news1
サメの「プカンイ」を見ようと列をつくる市民や観光客=10月5日、釜山市東区の北港親水公園の人工水路(c)news1

【10月12日 KOREA WAVE】韓国・釜山の北港親水公園で人気を集めるサメ「プカンイ」に、初冬の水温低下という新たな懸念が迫っている。プカンイはドタブカで、主に好む水温は18~26度だ。現在23.5度前後の北港水路の水温が11月から18度を下回る可能性があり、いつ、どのように外海へ戻すかが課題となっている。

釜山施設公団などによると、10日時点で北港親水公園の累計来場者は127万人を超えた。9月にプカンイが初めて姿を見せて以来、市民や観光客が相次いで訪れ、ハングルの日の連休には団体観光バスまで登場した。

国立水産科学院の詳しい分析で、プカンイは当初伝えられていたクロヘリメジロザメではなく、体長約3メートルの雌のドタブカと確認された。ドタブカは国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストで「絶滅危惧(EN)」に分類され、熱帯・亜熱帯から温帯の海域に広く分布する。水温の変化に応じて長距離を移動する回遊性のサメで、主に18~26度の水温を好む。

現在、プカンイがいる水路の水温はこの範囲内にある。泳ぐ速さも時速約5キロで、最初に観察された時と比べて大きな変化はないという。ただ、初冬に向けて水温は下がり続け、11月からは好む水温の下限である18度を下回る可能性がある。

もっとも、18度を下回れば直ちに生存が難しくなるわけではない。ドタブカがどこまで低水温に耐えられるか、どの水温で生存に直接影響が出るかについては、十分な研究が進んでいない。国立水産科学院のキム・ヒョヌ研究官は「ドタブカはクロヘリメジロザメより比較的高い水温で暮らす種だ。どこまで水温が下がると死ぬのかは研究で確認されておらず、水温変化により弱い可能性がある」と説明した。

同科学院は、水温や塩分、溶存酸素などの水路環境と、プカンイの泳ぐ速さや行動の変化を継続的に観察している。最近、吻部に軽い擦り傷が確認されたが、現時点で健康に大きく影響する程度ではないという。

自治体や海洋警察などの関係機関は、これまで2度、プカンイを外海へ誘導しようとしたが、いずれも成功しなかった。強制的に捕獲するより、自ら移動するよう誘導する必要があり、水温が本格的に下がる前に安全な移動方法を確保することが課題となっている。

127万人を超える来場者を北港に呼び込んだプカンイ。関心は今、来場者数から、初冬を前に無事に北港を抜け出せるかへと移りつつある。

(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News