現地警察に摘発された容疑者の男(c)news1
現地警察に摘発された容疑者の男(c)news1

【10月12日 KOREA WAVE】ソウル市松坡区文井洞で妻の母親を殺害し、妻を拉致した20代の男が、近隣住民の目の前で、抵抗する妻を路地の端まで引きずっていたことが分かった。犯行前から現場周辺をうろついていたことも確認された。

news1が11日に入手した付近の車のドライブレコーダー映像には、犯行の5分前、現場周辺を歩き回る男の姿が映っていた。男はその後、路地で50代の妻の母親を刺し、20代の妻を連れ去った。

映像では、すぐそばで住民が見ていたにもかかわらず、男は妻の体を背後からつかみ、路地の反対側へ引きずっていた。妻は途中で一度転倒し、叫び声を上げて抵抗した。そばにいた住民に助けを求めたが、男は手を離さず、路地の端まで引きずった。その後、近くに止めていた車に妻を乗せ、逃走したとみられる。

当時、男のすぐそばにいた70代の男性住民は、路地を歩き回っていた男と3回顔を合わせたと話した。最初の2回は男が1人で歩いており、3回目には女性を引きずっていたという。住民は「女性は『助けてください、助けてください』と言いながら、私につかまろうとしていた。男は『手に持っているものを捨てろ』と言っていた」と証言した。妻は黄色い袋を1つ持っており、男は繰り返し捨てるよう求めていたという。

住民が見ている前で、抵抗する妻を引きずっていく男=11日午前5時40分ごろ、読者提供(c)news1
住民が見ている前で、抵抗する妻を引きずっていく男=11日午前5時40分ごろ、読者提供(c)news1

隣の建物に住む別の住民も、悲鳴を聞き、自宅から男が妻を引きずる姿を目撃した。この住民は「女性は助けてほしいと必死に叫んでいた。男に髪をつかまれ、抵抗できない様子だった」と話した。「切迫した悲鳴を聞いて、すぐに通報した。『あの人が死んでしまいそうです。早く来てください』と伝えた」という。

男は11日未明、文井洞で妻の母親を殺害した後、妻を車に乗せて江原道方面へ逃走した疑いが持たれている。妻の母親は心停止の状態で発見され、病院へ搬送されたが死亡した。警察は捜査協力の末、同日午後0時35分ごろ、江原道襄陽郡の山中で、尊属殺人などの疑いで男を緊急逮捕した。妻は軽い擦り傷を負ったものの、無事に保護された。

男は妻と婚姻無効を巡る訴訟中で、家庭内暴力の疑いでも警察の捜査を受けていた。出頭要請に応じず、捜索・差し押さえも男の不在で3回実施できなかった。

妻への接近禁止措置は9月30日に終了していた。警察が10月6日に延長を申請し、裁判所の判断を待っている間に、保護施設で暮らしていた妻が母親の家を訪れ、事件が起きた。

男は11日午後6時27分ごろ、帽子とマスクを着用し、両手と左足に包帯を巻いた姿で松坡警察署へ移送された。動機などを尋ねた報道陣には「取り調べで全て話す」とだけ答え、取調室へ向かった。警察は事件の経緯や動機、事前に準備していたかどうかなどを調べる方針だ。

(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News