ニューヨークのジョン・F・ケネディ国際空港から仁川国際空港へ向かうアシアナ航空機内で、スターリンクのWi-Fiを使いニュース1のサイトに接続している(c)news1
ニューヨークのジョン・F・ケネディ国際空港から仁川国際空港へ向かうアシアナ航空機内で、スターリンクのWi-Fiを使いニュース1のサイトに接続している(c)news1

【10月12日 KOREA WAVE】10月3日、ニューヨークから仁川へ向かうアシアナ航空OZ221便。上空1万メートルの客室では、眠ろうとする乗客より、スマートフォンやノートパソコンを開く乗客の方が多かった。ユーチューブやネットフリックス、スポーツの生中継などを楽しむ姿が見られた。

スターリンクを利用した無料の機内Wi-Fiの導入で、飛行時間が「持て余す時間」から「活用する時間」に変わった。アシアナ航空は9月15日から、スペースXの低軌道衛星通信サービス「スターリンク」によるWi-Fiを全座席で無料提供している。対象は通信設備を搭載したエアバスA350-900型11機とA330-300型2機の計13機だ。主に米州、欧州、東南アジアなどの中・長距離路線に投入され、同じ路線でも設備を備えた機体に搭乗する必要がある。

接続方法は簡単だ。スマートフォンを機内モードにし、Wi-Fiを有効にして機内ネットワークに接続する。自動表示される画面で音声・ビデオ通話の禁止などの利用ルールに同意し、短い広告を見れば利用できる。会員登録やアプリのインストール、支払いは不要だ。

驚いたのは、地上にいる段階から接続できたことだった。ドアが閉まり、滑走路へ移動する間も、離陸して高度を上げる間も接続は途切れなかった。

同社は、搭乗から到着先のゲートまで使える「ゲート・ツー・ゲート」のサービスと説明している。高度8000~1万メートルで試しても接続は快適だった。ポータルサイトで最新記事を検索して開く際も、地上との大きな違いは感じなかった。ユーチューブは途切れず再生され、事前にダウンロードしていないネットフリックスの作品も、そのまま視聴できた。音楽やスマートフォン・パソコンのゲームも利用でき、メッセージアプリでの写真や動画の送受信もスムーズだった。元の画質の写真7枚を受信した際は、1枚当たり約5秒だった。

記者が接続品質を確かめるため音声通話を短時間試すと、地上の相手の声がリアルタイムで聞こえた。ただ、静かな客室環境を保つため、機内の音声・ビデオ通話は禁止されている。ライブ配信や同意のない撮影も禁止され、動画視聴やゲームにはイヤホンが必要だ。Wi-Fi利用中はモバイルバッテリーの使用や機器の充電も禁止されている。

同社が案内するスターリンクの最大速度は500Mbpsで、従来の有料機内Wi-Fiとは使い勝手が大きく異なる。従来は文字のやり取りがやっとで、写真の送信に時間がかかったり、送信に失敗したりすることも多かった。乗客の一人は「事前に保存する作品を選ばず、その時に見たいものを楽しめる。株などの金融取引もできて、とてもいい」と話した。

一方、便利さには別の側面もある。飛行機はこれまで、会社のメッセージやメールから離れられる数少ない空間だった。返信が遅れても「飛行中だった」で済んだが、今後は通じなくなるかもしれない。出張の移動時間を労働時間と認めるべきか、新たな基準も問われそうだ。

(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News