北朝鮮の対外宣伝サイト「ネナラ(わが国)」が9月13日に掲載した記事。「歴史遺産保護局」という新名称が使われている=同サイトより(c)news1
北朝鮮の対外宣伝サイト「ネナラ(わが国)」が9月13日に掲載した記事。「歴史遺産保護局」という新名称が使われている=同サイトより(c)news1

【10月11日 KOREA WAVE】北朝鮮が、文化遺産の保存を担う国家機関の名称から「民族」という表現を削除したことが分かった。キム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党総書記が南北関係を「敵対的な二国家」と規定して以降、進めてきた「統一・民族」の表現を消す動きが、文化・歴史分野にも広がっている。

北朝鮮メディアの報道から、従来の「民族文化遺産保護局」が「歴史遺産保護局」に改称されたことが確認された。

朝鮮中央通信は10月4日、開天節の行事を報じた際、演説したファン・ガンイル氏を「歴史遺産保護局長」と紹介した。

名称変更は8月中旬から9月中旬の間に実施されたとみられる。

朝鮮労働党機関紙・労働新聞は8月16日の報道で従来の「民族文化遺産保護局」という名称を使っていた。一方、対外宣伝サイト「ネナラ(わが国)」は9月13日の記事で、新名称の「歴史遺産保護局」を使用していた。

今回の改称は、南北の住民を一つの共同体として結び付ける「民族」という言葉を削除するためとみられる。キム総書記が2023年末に南北関係を敵対的な二国家関係と規定して以降、北朝鮮はほぼ全分野で「民族」「統一」など、民族的な同質性を強調する表現を消している。

キム総書記は2024年1月の最高人民会議での施政演説で、憲法に明記された「民族大団結」など、統一に関する表現を削除するよう指示した。南北を一つの民族と認識させる「わが民族同士」などの表現も整理すべきだと強調した。

その後、北朝鮮は各種の対韓国機関を廃止。国営メディアの朝鮮半島の地図も北朝鮮側だけを強調する形に変更するなど、幅広い措置を進めている。

(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News