【10月10日 AFP】イスラエルのギドン・サール外相は9日、パレスチナ自治政府(PA)のマハムード・アッバス議長(90)が、近く予定されている評議会選の延期を図り、「国際社会を欺いている」と非難した。

アッバス氏率いるパレスチナ自治政府は、11月28日に予定されている評議会選の延期を正式に発表していないが、多くのパレスチナ人は、2021年と同様に選挙が延期または中止になると予想している。

サール氏はX(旧ツイッター)に、「マハムード・アッバス氏は、約束した選挙を再び中止することで国際社会を欺いている」と投稿した。

さらに「彼らは欺き続けている。その結果はどうか? 腐敗したPAには何のおとがめもない!」と付け加えた。

欧州連合(EU)を含む国際社会は改革の一環として選挙の実施を求めているが、評議会選は2006年1月を最後に行われていない。

アッバス氏率いる主流派ファタハや、対立するイスラム組織ハマスなどの各派は、11月の評議会選に先立ち「国民対話」を行うことで合意した。関係筋は8日、AFPに対し、各派が選挙の延期を目指していると語った。

パレスチナ解放機構(PLO)の公式通信社パレスチナ通信は10月、PA関係筋の話として、パレスチナの選挙管理委員会の職員による選挙前の東エルサレムとパレスチナ自治区ガザ地区への立ち入りをイスラエルが認めなかったと報じた。これにより、選挙が延期されるとの懸念が強まっている。

9月初めには、PA高官のジブリル・ラジューブ氏が記者団に対し、評議会選は予定通りには実施されないと述べていた。

ファタハの幹事長を務めるラジューブ氏は、議長選を先に実施すれば「問題の大部分が解決する」と述べた。

2006年に行われた最後の評議会選では、ハマスがファタハに圧勝し、単独の自治政府内閣を発足させた。

その後、ガザの治安権限をめぐりハマスとファタハの抗争が激化したことを受け、ハマスが2007年6月にガザを制圧し、パレスチナはガザと、自治政府が統治する西岸に分裂した。

この結果、パレスチナ評議会は2007年以降開かれていない。

議長選も2005年を最後に実施されていない。最後の議長選で勝利したアッバス氏の任期は2009年に満了するはずだったが、ハマスとの激しい政治的対立から議長選を実施できず、議長令を発布して任期を延長し、統治を続けている。

アッバス氏は6月、2027年初めに議長選を実施する内容の議長令に署名した。(c)AFP