[KWレポート] 政治と性差別の現場(下)…発言すれば、政策より性別や容姿が標的に
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【10月10日 KOREA WAVE】韓国で女性政治家へのネット上の攻撃が、性的侮辱や違法な合成画像など実際の犯罪に発展するケースが問題となっている。海外の研究でも、女性政治家は男性より多く攻撃されるとは限らない一方、性別や外見などを標的とした攻撃を受けやすい傾向が示されている。
与党「共に民主党」のイ・オンジュ議員は2026年7月、自身の顔をわいせつな画像に合成した投稿がネット上で拡散する被害を受けた。性的暴行を連想させる表現も含まれていた。
イ・オンジュ議員は事件後に病院で治療を受けた。警察は虚偽映像の編集・頒布と侮辱の疑いで投稿者を捜査し、容疑者を在宅のまま検察に送致した。
投稿はイ・オンジュ議員の政治活動への批判をきっかけに作成されたとされる。政治的な対立が性的侮辱や違法な合成画像へ発展した事例となった。
現職の女性議員からは、写真をもとに容姿を評価されたり、性的嫌がらせに当たるメッセージを受けたりすることは珍しくないとの声が上がる。基本所得党のヨン・ヘイン議員も2021年、妊娠中に国会本会議で討論した際の写真を巡り、ネット上で性的嫌がらせを含むコメントを受けたという。
海外でも同様の傾向が確認されている。米国の州議会議員に関するSNS投稿300万件以上を分析した研究では、ネット上で注目度の高い女性議員が受けた性別に特化した攻撃は男性議員の約2倍だった。
スウェーデンの国会議員を対象とした2021年の研究では、ネット攻撃を一度以上経験した割合は男性93%、女性95%で大差がなかった。直接的な脅迫は男性78%、女性67%と、むしろ男性が高かった。
一方、性別や性的な内容を含む攻撃を受けた割合は女性79%、男性46%だった。女性議員には、政治家としての活動だけでなく「女性であること」自体を攻撃材料にされる傾向が確認された。
ブラジルの2022年選挙に出馬した女性候補445人に関する約1000万件の投稿を分析した研究では、女性蔑視の攻撃が増えた翌週に候補者本人の投稿が減少する傾向も確認された。ただし、研究者は直接的な因果関係までは断定していない。
国際調査では、2025年に女性記者やメディア関係者の45%が、ネット上の攻撃を避けるためSNSで自己検閲していると回答した。2020年の30%から上昇している。
女性の政界進出の促進を目指す社団法人「韓国女性議政」の関係者は「カギとなるのは、女性政治家が男性より多く非難されるかではなく、政治的批判の過程で性別や外見、性別役割が攻撃材料として使われるかだ」と指摘。単なる悪質コメントではなく、公的な発言環境の問題として捉える必要があると強調した。
(c)MONEYTODAY/KOREA WAVE/AFPBB News