自分で釣ったブリを手にするキム・ユンさん(27)=本人提供(c)MONEYTODAY
自分で釣ったブリを手にするキム・ユンさん(27)=本人提供(c)MONEYTODAY

【10月09日 KOREA WAVE】「週に3~4日は釣りに出かけます。海に行けばほかのことを全部忘れて、釣りだけに集中できるのがいいんです」

キム・ユンさん(27)は1日、前日に自分で釣ったコウイカの写真を見せながらこう話した。釣り歴3年で、所有する釣りざおは20本を超える。初心者が上達していく過程を記録しようと2年前に始めたYouTubeチャンネルは、登録者が8000人に迫り、その大半を20~30代が占める。

キムさんが初めて釣りを経験したのは、大学時代に友人と出かけた仁川旅行だった。卒業後、本格的に釣りにのめり込んだという。「ここ数年、釣りに出かけると同年代の人を見かけることが増えた」と話す。

韓国では、中高年男性の趣味というイメージが強かった釣りが、20~30代の新たな趣味として注目されている。ランニングや登山などの屋外活動を楽しみ、「ウェルネス」を重視する若者が釣りにも目を向け、市場の裾野が広がっている。

SNSでも若者の釣り人気が目立つ。最近ではインスタグラムなどに、禁漁期間が明けたイイダコを釣りに出かけた20~30代の投稿が相次いだ。

釣り業界も初心者の若者を取り込もうとしている。道具を持たない人へのレンタルや釣り方の指導に加え、船上でトッポッキなどの軽食を提供する体験サービスも増え、初心者が参加しやすくなった。

流通業界も釣りに注目する。9月10~16日にはソウル市竜山区のアイパークモールで釣りをテーマにした期間限定イベントが開かれた。2025年9~10月にはソウル市永登浦区のザ・現代ソウルでも同様のイベントが開かれており、かつて専門店が中心だった釣り関連商品やコンテンツが、若者の集まる商業施設や百貨店にも広がっている。

成均館大学社会学科のク・ジョンウ教授は、登山や釣りを「上の世代の趣味」とする認識が変化していると分析。「レトロ文化を再解釈して『ニュートロ』へ発展させる若者世代の流行と同じ流れだ」と説明した。SNSなどの影響も大きく、好きな有名人の趣味には魅力を感じやすく、自ら参加する可能性も高まるという。

若者の参入もあり、釣り船の利用者は増加を続けている。韓国海洋水産省によると、2024年の利用者は約500万人で、10年前から70%増えた。

一方、利用者の約3分の1が集中する秋には安全面への注意も必要だ。過去10年間に発生した釣り船事故の39.7%を秋の事故が占めた。

又石大学消防防災学科のコン・ハソン教授は、初めて船に乗る人が増えるほど事故の危険も高まるとして、救命胴衣の正しい着用など安全ルールを徹底して説明する必要性を指摘。繁忙期には定員を超えて乗客を乗せないよう、政府による管理・監督も必要だと述べた。

(c)MONEYTODAY/KOREA WAVE/AFPBB News