6日午前、韓国国会の科学技術情報放送通信委員会による科学技術情報通信省の国政監査会場に入るヒューマノイドロボット(c)news1
6日午前、韓国国会の科学技術情報放送通信委員会による科学技術情報通信省の国政監査会場に入るヒューマノイドロボット(c)news1

【10月09日 KOREA WAVE】韓国国会の国政監査会場に中国製ヒューマノイドロボット2台が登場し、韓国語であいさつやダンスを披露した。急成長する中国のヒューマノイド産業と韓国の「フィジカルAI」の競争力を比較するための実演で、韓国政府は関連分野への投資を本格化する方針を示した。

6日に開かれた国会科学技術情報放送通信委員会の科学技術情報通信省に対する国政監査で、与党「共に民主党」のイ・ジョンホン議員が中国製ヒューマノイド2台を会場に登場させた。

最初に中国ロボット新興企業の宇樹科技(ユニツリー・ロボティクス)のヒューマノイドが入り、続いて別の中国企業のロボットが登場。会場中央まで歩き、韓国語で出席者にあいさつして握手を交わしたほか、腕を動かしてダンスも披露した。

実演後、イ・ジョンホン氏は中国と韓国のヒューマノイド産業の格差を指摘。中国で撮影した映像を公開し、「韓国の大学や研究所のように1、2台を組み立てる水準ではなく、大量生産体制を整えていた」と説明した。映像には、コンベヤーに吊り下げられたヒューマノイドが段階的に組み立てられる様子や、大規模な学習センターで数百台のロボットが動作を繰り返し、データを蓄積する様子が映っていた。

イ・ジョンホン氏によると、2025年に世界で生産されたヒューマノイドロボットは1万3318台で、前年比480%増加。生産量で世界1~6位を中国企業が独占した。中国には完成型ヒューマノイド企業が約160社、主要部品企業が600社以上あり、年間のロボット産業への投資額は約300億元に達するという。

一方、韓国のAI企業2814社のうち、ヒューマノイドなどのハードウエア企業は53社で、全体の1.9%にとどまった。このうち29社は外部からの投資を一度も受けていなかった。

特許でも差が開いている。2026年上半期の先進5カ国におけるヒューマノイド関連特許のシェアは、中国が60.8%、韓国は4.6%だった。ヒューマノイドの頭脳に当たるロボット・ファウンデーション・モデル(RFM)の特許も、中国が66.3%、韓国が8.8%だった。

韓国の研究現場で中国製ロボットへの依存が高まっているとの指摘も出た。イ・ジョンホン議員室の調査では、国立光州科学館などの科学館には中国製ロボット36台が配置されていた一方、韓国製は1台もなかった。韓国科学技術研究院(KIST)や韓国機械研究院、韓国電子通信研究院(ETRI)などでも、研究目的で中国製ヒューマノイド13台を導入していた。

ペ・ギョンフン(裵慶勲)副首相兼科学技術情報通信相は「これまでは投資があまりにも不足していた」と認め、「3大メガプロジェクトを通じ、フィジカルAI分野に産業省と科学技術情報通信省が共同で本格的に投資する計画だ」と述べた。

その上で、韓国もロボットの技術力や商用化では中国と同等の競争力を持っているとの認識を示し、普及にはデータやロボットのハードウエアへの一層の投資が必要だと強調した。

ペ・ギョンフン氏はフィジカルAIを韓国の将来の成長分野と位置付け、「単に踊るロボットではなく、産業現場で実際に使える水準のヒューマノイドとロボットのエコシステムを作る準備を進めている」と説明。「核心はデータとRFMなどAI・ソフトウエアの競争力だ」と述べた。

(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News