韓国金融機関への連続ハッキング、AI使用の可能性…攻撃者の特定さらに困難に
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【10月08日 KOREA WAVE】韓国の金融機関を狙った連続ハッキング事件で、警察が攻撃者の痕跡を隠すためのIPアドレスを除外し、実際の侵入経路を絞り込んでいる。人工知能(AI)が攻撃に使われた可能性も調べており、確認されれば従来の事件より追跡が難しくなるとの見方が出ている。
AIエージェントが脆弱性に応じて攻撃コードを作り、経路も素早く変える場合、既存の捜査・防御手法では一定のパターンを捉えにくくなるためだ。
警察庁国家捜査本部は情報通信網法違反の疑いで事件を立件し、サイバーテロ対応課長をトップとする4チーム、28人の専従捜査班を設けた。
攻撃に使われたとみられるIPアドレス28個を分析し、多くが痕跡を隠す偽装用だと判断。これらを除外しながら実際の経路を追っている。
警察関係者は「28個のIPを確認しただけで捜査が止まっているわけではない。偽装用のものを相当程度検証し、本来の経路を探している」と説明した。関係機関から資料を集めて分析し、国際的な捜査協力も進めている。
被害システムや接続記録を分析して経路を逆にたどる基本手法は従来と同じだが、事件の特徴に応じた手法を加え、AIが実際に使われたかも確認する。
中国で開発されたAI侵入ツール「ARTEX(アーテックス)」の使用も取り沙汰されている。ARTEXは独自のAIだけで動くのではなく、ディープシーク、OpenAI、アンソロピックなどの外部大規模言語モデル(LLM)を利用できる構造だ。
接続したAIが脆弱性探索や攻撃方針を担い、別のエージェントが命令実行などを進める。最近はディープシークとの直接連携機能も加わった。
高麗大学AI研究所のチェ・ビョンホ教授は、人間のハッカーが標的を調べて少数の攻撃プログラムを繰り返し使うのに対し、AIは脆弱性を見つけると、それに合うコードを自ら作ると説明した。「従来の攻撃パターンから外れるため、検知が難しい」という。
IPの迂回は以前から使われるが、AIが関与すると追跡を妨げる方法も多様になる。迂回方法を次々に生み、追跡手法を学習して妨害したり、偽の情報を流したりする可能性があると指摘した。
チェ教授は、攻撃の速度や広がり、従来と異なる様相から、特定の1社ではなく金融業界全体への広範な攻撃で、AIが使われた可能性が高いと分析した。
攻撃者がAIを保有せず、ダークウェブなどで契約型サービスとして利用した可能性も挙げた。その場合、サーバーを突き止めても依頼者の記録が残らず、特定が難しくなるという。
警察は重大犯罪捜査庁への通知対象となるかも検討している。被害システムが電子金融基盤施設に当たる可能性があるため、金融委員会に公式見解を求めた。通知対象でも、事件移管の要請があるまでは捜査を続ける方針だ。
法律事務所「太平洋」のカン・テウク弁護士は、海外の攻撃者や迂回経路の存在から、人物の特定と犯行の立証は極めて難しいと述べた。
一方、AIが自動で攻撃しても、多くの場合はハッカーが過程に関与し、AIは道具にすぎないとして「自動化しても責任を免れるわけではない」と強調した。
AIの攻撃技術の進化に防御体制の改善が追い付いていないとして、迅速な対応戦略と投資が重要だと指摘した。
(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News