韓国、2032年目標に再使用型ロケット開発…ヌリ号の次は低コスト・高頻度打ち上げへ
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【10月08日 KOREA WAVE】韓国の国産ロケット「ヌリ号」が5回目の宇宙飛行を終え、韓国の宇宙輸送技術は次の段階に向かっている。目標は、再使用によって費用を抑え、より頻繁に衛星を宇宙へ運べるロケットの実現だ。
ヌリ号は7日の打ち上げで、超小型衛星群の5基とキューブ衛星10基のうち9基、計14基を軌道に投入した。主衛星5基が衝突しないよう、3段目の姿勢を変えながら異なる方向へ分離する難度の高い任務も遂行した。
ただ、3段目のエンジンを再点火できないため、複数の衛星をそれぞれ異なる高度の軌道へ送り込むことには限界がある。
韓国科学技術院(KAIST)航空宇宙工学科のチン・ジョングン教授は「本当の意味で複数の衛星を異なる軌道に投入するには、3段目の点火・再点火が必要だ」と説明した。次世代ロケットで上段の再点火が可能になれば、異なる任務軌道への搭載物投入ができ、用途が広がるという。
政府は2030年代の主力となる次世代ロケットの開発に、2032年までに約2兆2921億ウォン(約2707億円)を投入する。
2025年末には、開発方針をメタン燃料による再使用型へ転換した。推力80トン級のメタンエンジンを基に、1段目を回収して再使用できる機体を開発し、上段エンジンには再点火技術を導入する。
1段目の再使用は打ち上げ費用の削減、上段の再点火は異なる軌道への衛星投入を目的とする。
2031年に性能検証機を打ち上げ、2032年には月面軟着陸の検証機と月着陸機を打ち上げる計画だ。
ヌリ号も製造と打ち上げを繰り返すことで効率を高められるが、使い切り型のため費用削減には限界がある。次世代機では再使用技術で低コスト・高頻度の打ち上げを目指す。
ヌリ号には、次世代機の時代を担う民間企業が経験を積む役割もある。今回、機体全体の取りまとめを担う企業の打ち上げ運用への参加範囲が拡大し、発射管制センターの操作卓22台のうち20台を民間企業の人員が直接担当した。
チン教授は、技術移転による機体の統合や発射管制の経験蓄積が、将来の民間打ち上げサービスへの重要な足掛かりになると評価した。
ただ、技術移転だけで商業市場が成立するわけではない。生産ラインや専門人材を維持し、費用を下げるには、継続的な打ち上げ需要が欠かせない。
科学技術政策研究院のアン・ヒョンジュン宇宙公共チーム長は、繰り返しの製造・打ち上げで技術と運用経験を蓄積し、供給網と人材を維持する必要があると指摘した。契約、保険、打ち上げ運用まで含め、民間企業がサービスを提供できる体制づくりも求めた。
政府はヌリ号を年1回以上定期的に打ち上げ、中長期的には民間主導で年2~3回以上打ち上げられる産業基盤を築く方針だ。再使用型の運用と高頻度打ち上げに向け、第2宇宙センターの建設も進める。
韓国天文研究院の元上級研究員カン・ソンジュ氏は、今後は打ち上げの成否だけでなく、衛星投入の精度、機体を安定して繰り返し製造する能力、民間の製造・運用経験の蓄積が重要な評価基準になると述べた。
次世代機の課題は、再使用と再点火で費用を下げ、任務を広げることだ。民間による製造・運用と、それを支える需要の確保が商業打ち上げへの条件となる。
(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News