韓国、アラスカLNG投資を再検討…中東戦争で供給源分散の価値高まる
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【10月08日 KOREA WAVE】2025年まで「高リスク事業」と評価されていた米アラスカの液化天然ガス(LNG)事業が、韓米の戦略投資の候補として再浮上している。中東戦争で供給網の不確実性が高まり、エネルギー安全保障上の価値が増したことに加え、米連邦政府の関与強化で事業の障害が解消される可能性が出てきたためだ。ただ、韓国政府は投資を決めていない。検討の前提として、商業的合理性と国内法上の手続きを満たすことを求めている。
キム・ジョングァン(金正官)産業通商相は6日の国政監査で「これまでは明らかに採算性が低く、実現しなかった」としつつ、「中東戦争を経て、新たな戦略的価値が生まれたことは確かだ」と述べた。
韓国政府は2025年6月、産業通商省と韓国ガス公社の関係者を現地に派遣した。しかし、事業費やLNG価格を判断する具体的な情報が足りず、米側から基本設計資料を受け取って購入・投資を検討する姿勢を維持した。
同年11月には、キム・ジョングァン氏が国会で「高リスク事業」と評価。商業的合理性を認める対象は収益を生む事業に限られ、アラスカのガス田は韓国側の基準を満たすことが難しいとの見解を示していた。
一方、供給源の多様化と安全保障上の価値には当時から注目していた。中東戦争で、その重要性が一段と高まったという。
キム・ジョングァン氏は今回、「中東からLNGが入らず、米メキシコ湾からの輸送もパナマ運河ではなく喜望峰を回っている」と説明した。アラスカ事業が成功し、韓国がLNGを調達できれば、戦略的価値があるとした。
アラスカ産LNGは太平洋経由で韓国など東アジアへ輸送できる。高額な費用や長距離インフラ建設の負担は残るが、中東や既存航路の不確実性が増し、供給源分散の利点が大きくなった。
産業通商省は、韓米が商業的合理性と国内法上の手続きの充足を条件に検討を始めることで合意したと説明する。投資を先に決めて交渉したわけではなく、情勢変化を踏まえて米側と協議し、判断する方針だ。
米側の推進体制の変更も再検討の背景にある。事業はアラスカ北部のガス田から約1300キロのパイプラインで南部ニキスキへ天然ガスを運び、液化して輸出する計画。巨額の建設費、許認可、人材確保、長期購入先が採算を左右する。
キム・ジョングァン氏は、民間中心だった計画で米連邦政府の役割が強まり、許認可や人手不足の改善が図られていると説明した。政府の関与でこうした問題が解消すれば、採算性は以前より改善すると見込む。
今後は、推進体制の変化や工期を守れるかどうかも確認する。
韓米の共同文書には、米国が可能な範囲で、採算の取れる価格での購入契約を保証し、韓国に優先的なアクセスを認める内容が盛り込まれた。
バンス米副大統領は5日、アラスカ訪問を前に、米国もアジアの多くの友好国も事業の実現を望んでいると述べた。「実現すると思う」としながらも、一部の詳細は調整が必要で、韓国側も意見を示していると説明した。
トランプ米大統領は、韓国による最大540億ドル(約8兆5400億円)の投資を事実上決定したかのように発表していたが、追加協議が残ることを米側も認めた形だ。
実際の投資につながるかは、米連邦政府の関与が許認可、人材、購入契約などの課題をどこまで改善できるかにかかる。戦略的価値は高まったが、韓国政府の決定には、商業的合理性の確認がなお必要となる。
(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News