猛暑警報が発令され干ばつが続いた2026年7月29日、慶尚南道密陽市の山で枯れつつあるマツ材線虫病の被害木(c)news1
猛暑警報が発令され干ばつが続いた2026年7月29日、慶尚南道密陽市の山で枯れつつあるマツ材線虫病の被害木(c)news1

【10月07日 KOREA WAVE】韓国・大邱市と慶尚北道でマツ材線虫病の被害が深刻化し、全国の被害のほぼ半数を占めていることが分かった。慶尚北道ではわずか4年間で被害木が約7倍に増え、浦項、慶州、安東は全国でも被害が最も深刻な地域に分類された。

韓国山林庁や慶尚北道などによると、2022年から2026年までの5年間に全国で確認されたマツ材線虫病の被害木は560万2386本に上った。

このうち慶尚北道は254万5843本で全国の45.4%、大邱市は24万8298本で4.4%を占めた。両地域を合わせると279万4141本に達し、全国の被害の49.9%を占める。

特に慶尚北道の被害木は2022年の約11万3000本から2026年には約79万4000本となり、4年間で約7倍に急増した。鬱陵郡を除く道内21市・郡で被害が確認されている。

被害による枯死木が5万本以上の「極めて深刻」な地域は全国に6カ所あり、このうち浦項、慶州、安東の3カ所が慶尚北道に集中している。被害木が3万~5万本の「深刻」地域にも金泉、亀尾、盈徳、星州、漆谷、高霊が含まれた。

感染被害は浦項から青松・盈徳方面へ、慶州から蔚山・永川方面へ拡大。安東からは奉化・栄州・醴泉を経て、英陽・青松方面へ広がっている。

大邱市達城郡も2026年の被害による枯死木が3万本以上の「深刻」段階に分類され、全域が特別防除区域に指定されている。

マツ材線虫病は、マツノザイセンチュウを保有するマツノマダラカミキリなどがマツの間を移動することで広がり、感染すると大半が枯死する。近年は気候変動で媒介する昆虫の活動期間が長くなったほか、大規模な山火事による枯死木の増加や感染木、薪の移動なども拡大要因に挙げられている。

全国的にも被害は増加傾向にある。被害による枯死木は2022年の38万本から2023年には107万本、2024年は90万本、2025年は149万本となり、2026年には177万本まで増えた。

山林庁は被害が集中する地域を中心に、自治体ごとの防除から国主導の広域防除へ切り替えている。深刻な地域を特別防除区域に指定して年間を通じて対策を進めるほか、国家防除ベルトの構築や樹種転換、ドローンとAIを活用した監視も拡大する方針だ。

慶尚北道も市・郡の境界を越えた共同防除を進め、金剛松林や白頭大幹など、保全価値の高いマツ林で予防対策を強化する計画だ。

山林庁関係者は「マツ材線虫病は自治体の境界を越えて広がるため、従来の個別防除から国主導の広域防除に転換し、国家防除ベルトを構築する。被害が深刻な地域では樹種転換も並行して進め、拡大を食い止める計画だ」と説明した。

(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News