韓国最高裁長官、国会で「違憲」と6分間反論…最高裁判事の再推薦巡り対立
このニュースをシェア
韓国のチョ・ヒデ(曺喜大)最高裁長官は6日、国会で開かれた最高裁に対する国政監査で、最高裁判事の再推薦を巡る国会の証人採用や答弁要求について、「最高裁長官の推薦に干渉することは、憲法が明文で定めた機関間の権限配分と司法権の独立に反する違憲な措置だ」と批判した。
チョ長官は証人宣誓を拒否した一方、準備していた原稿を取り出し、6分14秒にわたって最高裁判事の推薦について証言できない理由を説明した。2025年の国政監査では議員の質問にほとんど答えなかったが、今回は主要な質問に積極的に答えた。
チョ長官は冒頭、「最高裁判事の空席が長期化し、国民の皆さまにご心配をおかけしたことを申し訳なく思う」と述べた。その上で、「最高裁長官による最高裁判事の推薦について証言を求めることは、三権分立と司法府の独立の原則を損なう恐れがある」として証人宣誓を拒んだ。
大統領府からの再推薦要請に応じなかった理由については、「具体的な理由と憲法上の根拠が明確に記載されておらず、公文書の内容だけでは趣旨を把握するのが難しかった」と説明した。
与党「共に民主党」のキム・ギピョ議員から「司法府は治外法権地域なのか」と問われると、チョ長官は上着の内ポケットから紙を取り出し、証人宣誓と証言を拒否した理由を6分14秒にわたって説明した。
チョ長官は「最高裁長官が国会の同意手続きや大統領の任命手続きにまったく関与できないのと同様、国会と大統領も最高裁長官の推薦にまったく関与できない」と主張。「最高裁長官の推薦に干渉することは、憲法が明文で定めた機関間の権限配分と司法権の独立に反する違憲な措置だ」と強調した。
イ・ジェミョン(李在明)大統領と後任の最高裁判事人事について協議しなかったとしても、憲法上の問題はないとの認識も示した。歴代の最高裁長官が大統領側と協議してきたことについては、迅速で円滑な任命のため自発的に協力してきたもので、憲法上の根拠はないと説明した。
最高裁判事候補者推薦委員会についても、「国会に最高裁判事推薦委員会という制度を新設する権限は憲法上ないが、当時の最高裁長官の了解の下で制定された」と指摘。「最高裁長官は推薦内容を尊重するとだけ規定されており、尊重しなくても政治的な問題にとどまり、違憲や違法ではない」と述べた。
チョ長官は、進歩党のソン・ソル議員から「法服を着て政治をしているのではないか。第2のユン・ソンニョル(尹錫悦)を目指しているのか」と問われると、「そのような言葉は侮辱的で、少し悲しい」と答えた。
「12・3非常戒厳」の際に最高裁が沈黙し、協力したとの疑惑についても、「最高裁はどの機関よりも先に違憲だと話した。非常戒厳に協力したことはまったくない」と反論した。
戒厳司令部から人員や名簿の提供を求められた際には、「絶対に違憲な行為なので送ってはならない。名簿も渡してはならない」と指示したと説明した。
チョ長官は午前の国政監査終了後に国会を離れたが、午後10時50分ごろ再び監査会場に戻った。締めくくりの発言で「国民の皆さまにご不便とご心配をおかけしたことを申し訳なく思う」と改めて謝罪した。
最高裁判事の推薦問題については、「最高裁判事の空席を懸念する委員の言葉を心に刻み、最高裁が完全な構成を整えられるよう必要な努力を尽くす」と述べた。
また、国政監査で指摘された業務推進費の水増し疑惑や最高裁判事への激励金の過大支給について、「司法府の予算は国民の大切な税金で賄われている。法と原則を確立すべき司法府こそ、予算執行において誰よりも厳格でなければならない」と語った。
今後は国民の目線に合わせ、関連予算の執行基準や手続きを詳しく点検し、すべての予算が本来の目的や趣旨に沿って執行されるよう徹底するとの考えを示した。
国政監査は午後11時13分に終了した。与党内からチョ長官の辞任や弾劾を求める声も出る中、最高裁判事の再推薦を巡る大統領府・与党と最高裁長官の対立は当面続きそうだ。
(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News