[KWレポート] K-防衛産業大転換 (4) …売れ筋のK9を無人戦力へ
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【10月04日 KOREA WAVE】韓国のハンファ・エアロスペースが「無人化・国産化・現地化」を軸に防衛事業の転換を加速している。K9自走砲や多連装ロケット「天橆」などの主力兵器をAI(人工知能)を基盤とした無人戦力へ発展させる一方、KF-21に搭載する長距離空対空誘導弾など核心兵器の国産化も進める。
2026年上半期の連結売上高は15兆439億ウォン(約1兆5900億円)、営業利益は2兆44億ウォン(約2120億円)で、前年同期比それぞれ27.5%、44.1%増加した。地上防衛部門の6月末時点の受注残高も38兆3000億ウォン(約4兆600億円)に達した。
研究開発や生産現場ではAI・デジタル転換を進める。AIモデルの学習・推論に使うGPUファームに350億ウォン(約37億円)、AIインフラに50億ウォン(約5億3000万円)の計400億ウォン(約42億円)を投資する。GPUファームにはエヌビディアのH200やB300などを導入し、兵器システム向けAI技術の開発に活用する計画だ。
誘導兵器・弾薬の生産拠点にも約105億ウォン(約11億円)を投じ、生産状況をリアルタイムで把握し、生産計画までデジタル管理するシステムを構築する。
兵器そのものの無人化も進める。K9や天橆、次期装甲車などについて、2029年までに有人・無人複合戦闘システムへ転換する技術を確保し、2030年までに小型から大型まで6種類の無人地上車両(UGV)をそろえる計画だ。
現在は韓国陸軍と海兵隊の歩兵部隊に納入する多目的UGV「Arion-SMET」の量産体制に入っており、無人捜索車両や韓国型工兵戦闘車両などの開発にも参加している。
長期的には個別兵器の無人化にとどまらず、陸・海・空の兵器をAIでつなぐ構想を描く。ハンファグループは2040年までに戦場データを学習・推論する防衛AIモデル「Defense OS」を開発し、K9自走砲や無人水上艇、自律型ドローン・無人機などに適用する計画だ。ハンファシステムとともに昌原に計10兆ウォン(約1兆600億円)規模の防衛AIデータセンターも構築する。
海外依存度を下げるため、KF-21向け長距離空対空誘導弾の国産化も推進する。ハンファ・エアロスペースは核心技術となるダクテッド・ラムジェット推進機関を約20年間研究してきた。韓国政府が2035年の量産を目指し、計1兆9000億ウォン(約2010億円)を投じる長距離空対空誘導弾のシステム開発事業にも提案書を提出している。
2月にはKF-21のシステム統合を担う韓国航空宇宙産業(KAI)と航空兵器事業で業務協約を締結。KF-21やFA-50への韓国製航空兵器の統合と海外マーケティングで協力する。
海外では現地化も拡大している。ポーランドでは現地防衛企業WBグループとの合弁会社を設立し、天橆の誘導弾生産体制を構築。ルーマニアではK9自走砲の生産工場を整備している。
クロアチア政府とは9月10日、4億1800万ユーロ(約730億円)規模の天橆供給契約を締結した。現地企業と協力し、保守・修理・整備(MRO)体制の基盤を整える中長期的な現地化も進める。
米国でも事業基盤を広げる。米子会社ハンファ・ディフェンスUSAは8月、米陸軍とK9車輪型自走砲「K9MH」の試作車6両を供給する契約を締結。さらにアーカンソー州に約3兆ウォン(約3180億円)を投じ、弾薬の生産拠点を整備する。
ハンファ・エアロスペースは、価格競争力と短納期だけでは今後の防衛輸出市場で成長を続けることは難しいとして、AI・デジタル転換、核心技術の確保、海外での現地化を継続する方針だ。
(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News