[KWレポート] K-防衛産業大転換 (2) …K2戦車の現代ロテム、次は空と宇宙へ
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【10月04日 KOREA WAVE】韓国の現代ロテムが、地上防衛事業と鉄道事業で過去最高の業績を上げたことを足掛かりに、航空宇宙事業の育成を加速している。長距離空対空誘導兵器や極超音速飛行体の推進機関、再使用型宇宙ロケット向けエンジンまで事業領域を広げ、将来の成長分野に育てる計画だ。
2025年の連結売上高は5兆8390億ウォン(約6190億円)、営業利益は1兆56億ウォン(約1070億円)で、前年比それぞれ33.4%、120.3%増加した。いずれも過去最高で、年間営業利益が1兆ウォンを超えたのは創業以来初めて。
成長をけん引したのは地上防衛と鉄道だ。ポーランド向けK2戦車の輸出や韓国内外での鉄道車両生産拡大により、2025年の防衛事業の売上高は3兆2153億ウォン(約3410億円)、鉄道事業は2兆896億ウォン(約2220億円)となり、合わせて全体の約91%を占めた。
2026年上半期の売上高も前年同期比18.1%増の3兆635億ウォン(約3250億円)となった。一方、営業利益は0.8%減の4566億ウォン(約484億円)だった。韓国陸軍向けK2戦車の第4次量産分が生産に加わったことが収益性に影響したと会社側は説明している。
現代ロテムが航空宇宙分野の基盤としているのが、約30年にわたり蓄積してきた推進機関技術だ。1990年代の韓国初の液体推進ロケットから韓国型ロケット「ヌリ号」まで関連事業に参加してきた。
ヌリ号では推進機関システムや推進供給系の試験設備を構築し、各種性能試験を担当した。この技術を基に、次世代誘導兵器や宇宙ロケット向けエンジンへ開発範囲を広げている。
特に力を入れているのが、長距離空対空誘導兵器向けのダクテッド・ラムジェットエンジンだ。現代ロテムは2025年7月、国防科学研究所が主管する空対空誘導兵器の試作品開発事業を受注し、核心部品となるエンジンの開発を本格化させた。
極超音速飛行向けのデュアル・ラムジェットエンジンも開発している。2018年から国防科学研究所が主導する韓国型極超音速飛行体「ハイコア」プロジェクトに参加し、燃焼器の組立品や関連部品、付帯設備の設計、製作、組み立てを担当した。開発過程では目標値を上回る速度を達成したという。
宇宙分野では再使用型ロケット向けメタンエンジンの開発を進めている。2025年に国防技術振興研究所のメタンエンジン技術開発事業を受注した。メタンエンジンは燃焼時のすすが少なく整備しやすいうえ、推進剤のコストが低いため再使用型ロケットに適しているとされる。現代ロテムは2006年に韓国で初めてメタンエンジンの燃焼試験に成功した実績がある。
試験・生産インフラへの投資も拡大する。忠清南道瑞山市の液体ロケットエンジン試験場などでラムジェットエンジンの性能や設計、製造工程を検証しており、同施設では極超音速エンジンや宇宙ロケット用エンジンの試験も実施している。
生産拠点は全北特別自治道茂朱郡に設ける。現代ロテムは3月、全北特別自治道、茂朱郡と航空宇宙生産拠点の整備に関する投資協約を締結。2034年までに約3000億ウォン(約318億円)を投じ、ダクテッド・ラムジェットエンジンやデュアル・ラムジェットエンジンなどの研究開発・生産施設を整備する計画だ。
生産工程には現代自動車のスマートファクトリー技術を導入する。協力企業の研究開発や部品の国産化も支援し、航空宇宙分野の産業基盤を強化する方針だ。
現代ロテムは、各国で次世代航空兵器の需要が拡大し、民間主導の「ニュースペース」時代が本格化する中、航空宇宙分野への投資成果が2030年以降、業績に本格的に反映されると見込んでいる。
(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News