韓国・宅配アプリ、食品配達から買い物代行へ競争拡大…物流網とスーパー取り込み
このニュースをシェア
【10月03日 KOREA WAVE】韓国の宅配アプリ「配達の民族」とクーパンイーツの競争が、料理の配達から日常的な買い物の市場へ広がっている。
クーパンイーツは独自のクイックコマース「ロケットナウ」の試験地域を済州から京畿道龍仁市の一部に拡大し、首都圏の攻略に乗り出した。一方、配達の民族は買い物サービス「Bマート」専用の物流拠点を増やしている。
業界によると、クーパンイーツは2026年6月に済州で「クーパンナウ」を開始。最近、龍仁市の一部へサービスを拡大するとともに、名称を「ロケットナウ」に変更した。
ロケットナウでは、クーパンのプライベートブランド(PB)のほか、果物や野菜、精肉、水産物などの生鮮食品、加工食品、日用品を注文できる。
済州での試験運用では、クーパンの物流子会社が持つ既存の配送インフラを活用して商品を処理したとされる。クイックコマース専用の物流網を新設するのではなく、既存の物流資産を利用する仕組みだ。
これに対し、配達の民族は専用物流拠点を直接増やす方法でBマートのサービス地域を広げている。Bマートは商品を直接仕入れ、消費者の生活圏に近い「PPC」と呼ばれる拠点に保管。注文を受けると商品を選び、梱包して配達する。
BマートのPPCは2023年の約70カ所から現在は約80カ所に増えた。2026年上半期には光州や木浦、慶山、楊州などにも新たな拠点を設け、首都圏や主要都市から中小都市へサービス地域を広げている。
利用も伸びている。運営会社のウーワ・ブラザーズによると、2026年上半期のBマートの注文数と取引額はいずれも前年同期比約42%増加した。第1四半期時点の累計利用者は800万人を超え、生鮮食品の売り上げも前年同期比50%以上増えた。
両社は自社物流だけでなく、コンビニやスーパーなど外部の流通網の取り込みも加速させている。
配達の民族にはCU、GS25、セブンイレブン、emart24などの主要コンビニに加え、企業型スーパーや大型スーパーが出店。クーパンイーツでも2025年以降、GS25やCU、ホームプラス、emart24、セブンイレブンなどが相次いでサービスを始め、2026年7月にはemartも加わった。
流通企業にとっては自社アプリ以外の注文窓口を確保でき、宅配プラットフォーム側は新たな物流拠点を設けなくても品ぞろえやサービス地域を拡大できる利点がある。
このため買い物市場を巡る競争は、自社で在庫を持つ直接仕入れ型と、既存の流通店舗をつなぐ出店型を併用する形で進んでいる。
業界関係者は「今後は配送速度だけでなく、消費者が求める商品をどれだけ近くから安定的に供給できるかが重要になる。自前の物流網だけですべての地域や商品をカバーするのは難しく、既存の流通網とプラットフォームの協力も拡大する可能性が高い」と話している。
(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News