[KWレポート] “崖っぷち”韓国の検事 (中)…1日70件の令状、午後6時から本格審査
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【10月01日 KOREA WAVE】韓国で検察改革が進む中、現場の検事たちが膨大な事件記録と厳しい時間制限に追われている。令状審査を担当する検事には1日最大70件前後の案件が集中し、警察から送致された事件を担当する検事も、複雑な記録の確認に多くの時間を費やしている。
ソウル中央地検人権保護部のホ・スジン副部長検事は、令状審査の仕事を「昼は短距離走、夜はマラソン」と表現する。
日中は、変死事件の解剖や検視の方法を通常1時間以内に判断しなければならない。その間にも、約3時間以内に判断が必要な事後の拘束令状や捜索・差し押さえ令状の案件が届く。午後4時までに法務省へ提出する出国禁止の承認案件も数十件に上る。
拘束令状の審査では、記録の確認だけでなく容疑者との面談も必要で、事件によっては4~5日かかることもある。
ホ検事は「期限のある判断では、本来望んでいる慎重さの100分の1も尽くせないまま決断しなければならないことが多い」と語った。
被害者が多数に上るマルチ商法事件や、共犯者が数十人に及ぶ電話詐欺事件、捜査経緯が複雑なハッキング事件などは、午後6時を過ぎてからようやく本格的に検討できるという。
ホ検事によると、裁判所と検察では令状審査の視点も異なる。検察は容疑の立証状況を確認するだけでなく、今後どのように捜査を進め、何を補強すれば有罪を立証できるかという観点からも記録を検討する。
一方、警察が一次捜査を終えて送致した事件を担当するソウル中央地検刑事第7部のチョン・ギフン検事は、企業・金融事件を中心に扱っている。
事務室には事件記録を積んだ台車が並び、電子化が進んだ現在も大量の書類が残る。簡単な事件なら数時間で処理できるが、当事者の主張が食い違う複雑な事件では、検討に必要な時間を予測することさえ難しいという。
チョン検事は送致事件の処理を「パズルを組み立てる作業」に例えた。警察から提出された証拠だけで判断できない場合は、不足している部分を改めて確認する必要がある。
休職や派遣による人員減少、事件の再配分なども捜査の長期化につながっている。処理が遅れれば、被害者と容疑者の双方が長期間、不確実な状況に置かれる。
検察改革によって捜査機能が廃止されれば、検事の業務量も減るとの見方がある。しかし、チョン検事は実際の負担がどう変化するかは予測できないと説明する。
直接取り調べる時間は減っても、警察に対して何を、なぜ、どのように追加捜査してほしいのか、具体的な要求書を作成する時間が増える可能性があるという。
公訴庁の組織改編案では、現在の人権保護部が廃止される。ソウル中央地検で5人が専任してきた令状審査業務は、刑事部に移管される予定だ。
ホ検事は、検察による令状審査の強化について、警察との権限争いが目的ではなく、判断過程で生じる誤りを減らすためだと強調した。
「すべての事件に最大限の努力を注ぐのが理想だが、時間と人員には限界がある。審査の必要性を互いに理解すれば、対立を減らせるのではないか」と述べた。
チョン検事は、改革後に認められる事実関係確認権を活用し、当事者の話を直接聞くことが重要だと指摘した。この制度では、起訴や公訴維持、再捜査要求などを判断する前に、容疑者や事件関係者、専門家、警察官らから意見を聞いたり、資料の提出を受けたりできる。ただし、そこで得た供述や資料は証拠として認められない。
チョン検事は「書類だけで事実関係を判断するのは難しい場合がある」としたうえで、「映画『タイタニック』で最後まで演奏を続けた楽団員たちと同じ心境で、与えられた使命を果たしたい」と語った。
(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News