【9月30日 AFP】ドナルド・トランプ米大統領は29日、ITや人工知能(AI)の主要関連企業と会合を開いた。出席した企業幹部らは、急速に進化するAIの安全対策に関する「自主規制」に合意した。

トランプ氏は、エヌビディアのジェンスン・フアン最高経営責任者(CEO)、オープンAIのグレッグ・ブロックマン社長、アンソロピックのダリオ・アモデイCEOらをホワイトハウスに招き、昼食会を開き、意見交換した。

会合には、イーロン・マスク氏、ジェフ・ベゾス氏、マイクロソフトのサティア・ナデラCEO、グーグルのスンダー・ピチャイCEOも出席した。

トランプ氏によると、会合に出席した幹部らは、法的拘束力のない自主規制への取り組みを明文化した合意に署名した。

米経済を支えるAI開発の促進を目指すトランプ氏は、合意が「道義的な拘束力」を持つとした上で、各企業は「自分たちで監視することになる」と述べ、政府の規制よりも自主規制を重視する姿勢を強調した。

合意には「強固な内部統制」に加え、社内でのリスク評価から外部監査、各社の取締役会による監督に至るまで、複数の監査体制が盛り込まれているという。

会合に出席したメタのマーク・ザッカーバーグCEOは、業界全体の基準を策定するための出発点になると述べた。

AI開発が目まぐるしいスピードで進む中、アンソロピックやオープンAIなど主要AI企業は、強力さを増すAIシステムが制御されないまま開発されることについて厳しい警告を発している。

一方、トランプ氏は、こうした人類の存続に関わるリスクへの警告について、誇張されているとの見方を繰り返し示し、AI規制は中国を有利にするだけだとけん制している。

こうした中、米オープンAIは28日、最新AIモデル「アストラ6.1」の公開を取りやめると発表。安全基準を満たしていないことが社内テストで判明したためとしている。

また、アンソロピックは、新規株式公開(IPO)に向けた目論見書の中で、同社の技術が人類の存続を脅かす潜在的なリスクをもたらす可能性があると投資家に警告していると報じられた。

一方、AIに必要な膨大な計算処理を担うデータセンターをめぐる問題が、11月の中間選挙で争点の一つとなっている。データセンター設立に伴う電気料金の値上げや水資源に関する懸念が有権者の間で広がっている。

トランプ氏はこうしたデータセンターへの反対論を退け、会合後、AI企業は受け入れ地域に対して「非常に寛大になる」と主張した。(c)AFP