韓国の政府世宗庁舎と周辺のマンション群(c)news1
韓国の政府世宗庁舎と周辺のマンション群(c)news1

【09月29日 KOREA WAVE】韓国で中央省庁や公共機関の第2次移転に伴い、世宗市に最大約3000人の公務員が新たに転入すると予想される一方、新築住宅の供給が追いついていない。2027年上半期には法務省と性平等家族省の移転が予定されているが、世宗市では2027年まで新築マンションの入居予定が事実上ない状態だ。

世宗市は住宅供給を前倒しするため、韓国土地住宅公社(LH)に宅地売却の拡大を要請した。しかし、韓国政府は公共宅地を民間に売却する従来の方式から、LHが直接開発・事業を担う方針へ転換しており、市が求める形での供給拡大は容易ではない。

不動産業界によると、政府は2027年上半期から、法務省や性平等家族省など、まだ世宗市に移転していない中央省庁の移転を順次進める。

外務省と統一省も、大統領の世宗執務室や国会世宗議事堂など主要国家機関の整備日程に合わせて移転を検討している。公訴庁や重大犯罪捜査庁、警察庁などについては、別途庁舎を確保した上で移転する予定だ。

2027年に移転予定の法務省と性平等家族省だけでも、対象職員は約1300人に上る。今後、警察庁や公訴庁なども加われば、追加の移転規模は約3000人に達する可能性がある。

問題は、こうした転入需要を受け入れる新築住宅が十分に確保されていないことだ。

韓国不動産院と不動産R114が発表した共同住宅の入居予定戸数によると、世宗市では2026年下半期と2027年に入居予定の住宅がない。2028年上半期も1122戸にとどまる。

このため世宗市は、追加の宅地供給が必要だとして、LHと行政中心複合都市建設庁に土地売却の拡大を要請した。新築住宅の供給を増やし、政府機関の移転に伴う住宅需要に対応する狙いだ。

しかし、LHが民間事業者に宅地を追加売却することは難しい状況にある。政府が公共宅地を民間に売却する代わりに、LHが直接開発して公共住宅を供給する方針へ転換したためだ。

世宗市は、民間への宅地供給によって住宅建設を前倒しできると主張している。

専門家からも、中央省庁の移転に合わせて住宅供給を加速させるべきだとの指摘が出ている。特に住宅需要が高まる地域では、LHによる直接開発だけでなく、民間への宅地売却も並行して進める必要があるとの意見がある。

法律事務所「調律」のシム・ヒョンソク首席委員は「LHが直接事業を担う方式よりも、民間に土地を売却して住宅を建設させ、供給を早める必要がある」と指摘した。

不動産関連企業「都市と経済」のソン・スンヒョン代表も「首都圏への住宅供給に集中している状況で、ほかの地域にまで対応できるのか疑問だ」と述べ、「住宅供給が必要な地域に限って、土地売却の制限を緩和することも必要だ」との見解を示した。

(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News