違法病院・薬局から未回収の医療保険財源が約2485億ウォン…韓国・摘発後も75%が資産なし
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【09月29日 KOREA WAVE】韓国で、医療従事者の名義を借りて違法に運営される病院や薬局を摘発したにもかかわらず、3年以上にわたって回収できていない公的医療保険財源が約2485億ウォン(約266億円)に上ることが分かった。
違法な医療機関を摘発しても、すでに財産が隠されていたり、捜査や訴訟が長期化したりするため、実際の資金回収につながらないケースが少なくないという。
野党「共に民主党」のソ・ミファ議員が国民健康保険公団から提出を受けた資料によると、2026年7月末時点で、返還決定から3年以上経過しても徴収できていない不当利得金は計2484億8300万ウォン(約266億円)に達した。
内訳は、違法病院など19施設が443億4700万ウォン(約47億4000万円)、薬剤師の名義を借りて違法に営業する薬局18施設が2041億3600万ウォン(約218億4000万円)だった。
長期未回収額の82.2%が違法薬局に集中しており、1施設だけで751億9400万ウォン(約80億5000万円)が未回収となっているケースもあった。
韓国で「事務長病院」と呼ばれる違法病院は、医療資格を持たない人物が医師などの名義を借り、実質的に医療機関を開設・運営する施設を指す。違法薬局も同様に、薬剤師ではない人物が薬剤師の名義を借りて運営する施設だ。
こうした施設に支払われた公的医療保険の診療報酬などは、摘発後、不当利得金として返還の対象となる。
しかし、実際の回収は容易ではない。公団によると、違法施設を開設する前から財産を隠すケースもあり、返還対象者の75.3%が資産を保有していない状態だった。財産があっても、債権の回収順位が低いなど、実際の回収に利用しにくい資産が相当数を占めていた。
捜査や訴訟の長期化も障壁となっている。2021~2025年の違法医療機関に関する捜査には、平均13.5カ月を要した。
その間に医療機関が廃業したり、財産を隠したりすると、公団が回収可能な資産を確保することは一段と難しくなる。不正に受け取った保険給付金が、すでに賃料や人件費などの運営費に使われている場合もある。
さらに、施設側が返還決定を不服として行政訴訟を起こすと、回収までの期間は長期化する。関連する行政訴訟の終結には平均23カ月、刑事訴訟には平均22カ月を要した。
公団は裁判が終わらなければ強制執行に着手できないため、訴訟が長引くほど資金の回収も遅れると説明している。
こうした状況を受け、違法施設の摘発後に資金を回収する従来の方式だけでは、公的医療保険財源の流出を防ぐには限界があり、調査段階から迅速に対応できる制度の整備を求める声が上がっている。
ソ議員は「医療保険財源に巨額の損害を与えながら、財産を隠すなどの手口を使う違法施設の高額滞納者について、不当利得金を最後まで追跡して回収すべきだ」と強調した。
その上で「特別司法警察制度を導入して医療保険財源の流出を防ぎ、不当な利益を得た者に対する法的制裁を強化する必要がある」と訴えた。
(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News