(c)news1
(c)news1

【09月29日 KOREA WAVE】韓国で、原則として6歳以上を対象とする注意欠如・多動症(ADHD)の治療薬が、2023~2025年の3年間に6歳未満の子ども964人に処方されていたことが分かった。処方の適切性や医療用麻薬類の管理体制をめぐり、監視の強化を求める声が上がっている。

与党「共に民主党」のソ・ミファ議員が食品医薬品安全処から提出を受けた資料によると、向精神薬に分類されるADHD治療薬「メチルフェニデート」が、過去3年間に6歳未満の子ども964人に処方されていた。

処方件数は2023年が2287件(426人)、2024年が1575件(324人)、2025年が1061件(214人)で、毎年1000件を超えていた。

メチルフェニデートは中枢神経を刺激し、集中力を高める作用がある医療用麻薬類だ。乱用や不適切な使用によって頭痛や不眠症のほか、幻覚や妄想などの深刻な副作用が生じる恐れがある。

韓国食品医薬品安全処の承認事項では、5歳以下の子どもには使用しないよう警告している。また、2022年に策定した「医療用麻薬類ADHD治療薬の安全使用基準」でも、ADHDと診断された6歳以上の子どもと成人に限って使用するよう定めている。

米食品医薬品局(FDA)も2025年6月、6歳未満の子どもが徐放性製剤を服用した場合、体重減少などの副作用が生じるリスクが高まるとの安全性情報を発表し、同年9月に製品情報を改訂した。

しかし、韓国食品医薬品安全処が不適切な処方の疑いを把握し、医師に通知するために設けた「乱用防止措置基準」には、年齢に関する項目が含まれていなかった。

現行基準では、3カ月を超える処方や治療目的以外での処方、1日の最大投与量を超える処方などが対象となっている。

食品医薬品安全処は、別途、6歳未満への処方が確認された医師に通知を送り、処方理由を確認していると説明した。

さらに、6歳以上という安全使用基準を明記してから4年が経過した2026年、6歳未満への処方に関する基準を補完するための研究事業に着手したことを明らかにした。

一方、18歳未満の患者に対する処方件数は増加傾向にある。

特に大学受験生に相当する18歳への処方は、2023年の6万23件(6803人)から2024年には7万8634件(9064人)、2025年には10万3720件(1万2400人)へと増加した。

2025年の処方件数は2023年の約1.72倍に達している。

メチルフェニデートは、いわゆる「勉強ができる薬」と誤って認識されていることもあり、以前から乱用への懸念が指摘されてきた。

食品医薬品安全処は、処方件数の増加について、2022年にADHDの診断基準を明確化したことが影響していると説明している。

ただ、メチルフェニデートは医療用麻薬類に分類されるため、処方が適切かどうかを、より厳格に管理する必要があるとの指摘も出ている。

ソ議員は「食品医薬品安全処は6歳未満の子どもへの処方が適切かどうかを確認し、この年齢層に関する追加研究を速やかに進め、監視基準に反映させるべきだ」と指摘した。

また、「学齢期の青少年への処方も急増しているだけに、青少年に対する処方が適切かどうかも綿密に確認する必要がある」と強調した。

(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News