9月14日、ソウルの国家捜査本部で開かれた警察捜査改革委員会の第8回会議(c)MONEYTODAY
9月14日、ソウルの国家捜査本部で開かれた警察捜査改革委員会の第8回会議(c)MONEYTODAY

【09月28日 KOREA WAVE】韓国で10月2日に予定されている刑事司法制度の改編を前に、警察内部で捜査業務を敬遠する動きが再び広がっている。警察の捜査官の業務負担が増すと予想される中、2021年の検察と警察の捜査権調整時に生じた混乱が繰り返されるとの懸念が出ている。

警察庁によると、2026年に捜査専門資格「捜査警科」を自主返上した警察官は633人で、2025年より12%増加した。

捜査警科は、捜査専門人材を別途選抜して資格を付与する人事制度で、資格保有者は捜査部門に優先的に配置される。

資格の自主返上者は、検察と警察の捜査権が調整された直後の2021年に3096人まで急増。その後は2022年に2014人、2023年に654人、2024年に616人、2025年に565人と毎年減少していたが、2026年は5年ぶりに増加に転じた。

自主返上者の増加が制度改編の直接的な影響だと断定することは難しいものの、現場では捜査業務の負担を訴える声が相次いでいる。

2021年の捜査権調整では、警察が第一次捜査終結権を取得し、国家捜査本部を発足させるなど捜査体制を大幅に改編した。しかし、事件処理の負担が増え、捜査の遅延や業務過多などの問題が発生した。

今回の刑事訴訟法改正では、検察官の直接捜査権に加え、補充捜査権も廃止されるため、警察の業務負担はさらに増すとみられる。

検察官は警察に補充捜査を要求できるものの、自ら捜査することはできず、警察などの捜査機関に依頼する必要がある。

警察と検察の内部では、制度導入の初期段階で事件処理の手続きが複雑化するとの懸念が出ている。

地方警察の広域捜査部門に所属する警察幹部は「検察官に捜査権がなくなるため、事件送致後、拘置所に収容されている容疑者の取り調べも警察が担当することになるだろう。当面は拘置所と公訴庁を行き来して捜査する過渡期が続く」と話した。

一方、検察幹部は「警察から送致された事件記録の細かな部分さえ直接確認できなくなるため、補充捜査を要求するしかない。捜査権がないからといって、記録を十分に確認せずに済ませるわけにはいかない」と指摘した。

警察は従来の事件や新たな事件に加え、検察への送致後に出される補充捜査の要求にも対応しなければならない。

このため警察は捜査人員の増強などを進めているが、追加配置される人員の多くは機動隊など既存部門からの異動にとどまる。

捜査経験の乏しい警察官が大量に配属されれば、捜査能力が低下する可能性も指摘されている。

ソウル市内の警察署で捜査部門に所属する幹部は「新人捜査官が配属後すぐに現場で活躍することは期待できない。捜査資格を持つ警察官でも、現場で十分な捜査能力を身に付けるには2~3年かかる」と話した。

(c)MONEYTODAY/KOREA WAVE/AFPBB News