北朝鮮の「極超音速短距離弾道ミサイル」発射の様子=労働新聞(c)news1
北朝鮮の「極超音速短距離弾道ミサイル」発射の様子=労働新聞(c)news1

【09月26日 KOREA WAVE】韓国国防科学研究所(ADD)がハンファ・エアロスペースと共同で、敵の超音速ミサイルの飛行を再現する「超音速巡航無人標的機」を開発している。2028年の完成を目指し、艦艇や戦闘機の防空訓練、迎撃ミサイルの性能試験に活用する計画だ。

標的機は、敵ミサイルに近い速度や高度、飛行経路で接近する。韓国軍のレーダーや戦闘システムが標的を探知・追跡し、迎撃できるかを確かめるために使う。

韓国軍はこれまで、米ノースロップ・グラマン製の超音速標的機GQM-163A「コヨーテ」などを海外から調達するか、速度の遅い亜音速標的機を使用してきた。コヨーテは海面近くを超音速で飛ぶ対艦ミサイルの動きを再現できる。

国産機の開発で鍵となるのは、「ダクテッド・ラムジェット」と呼ばれる推進機関だ。飛行中に取り込んだ空気を燃焼に利用し、超音速で推進力を維持する。推力を調節することで、海面近くを飛んだ後に急上昇し、降下して攻撃するミサイルの動きも再現する。

海軍は艦対空ミサイル「SM-2」や「海弓(K-SAAM)」の実射訓練に加え、次世代艦対空ミサイルの性能検証にも活用できる。空軍では、戦闘機KF-21が運用する空対空ミサイルの実射訓練に使用することが想定されている。

費用面でも国産化の効果が見込まれる。韓国海軍科学技術学会による研究では、2048年までに国内で研究開発する場合の費用を1600億ウォン(約186億円)、海外から購入し続ける場合の累積費用を約5000億ウォン(約580億円)と推計している。

標的機は実射訓練や試験で撃墜されることを前提に使うため、継続的な調達が必要になる。国産化が実現すれば、購入費だけでなく、海外からの調達日程に左右される制約も減らせる。

防衛産業界の関係者は、標的機に使う固体ダクテッド・ラムジェット技術を長距離空対空ミサイルの開発に応用し、その性能検証にも標的機を利用できると説明している。

(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News