【9月25日 AFP】英人気歌手エド・シーランさんのツアーで親パレスチナ的な発言をした後、ツアーから外された米ラッパーのマックルモアさん(43)が24日、代わりに自身の「フリー・パレスチナ・ツアー」を行うと発表した。

シーランさんの全米ツアー「ループ・ツアー(Loop Tour)」でオープニングアクトを務めていたマックルモアさんは今月上旬、米ニュージャージー州で行われた公演で「フリー・パレスチナ(パレスチナに自由を)」と叫び、パレスチナ人に向けて「皆さんは忘れられていない」と呼び掛けた。

マックルモアさんは突如ツアーから降板させられた。この決定についてシーランさんはツアープロモーターによるものだと説明しているが、音楽関係者や親パレスチナ活動家の間で怒りを買っている。

マックルモアさんはインスタグラムへの投稿で、「私に起きたことは、1人のアーティストや一つのステージにとどまらない問題だ」と指摘。

「超富裕層が、どの声をステージで認め、どの声を危険すぎて聴かせられないとするかを決定できる状況に対し、誰もが注意を払うべきだ」と付け加えた。

マックルモアさんは10月下旬にロンドン、パリ、ダブリンで公演を行うと発表した他、米国での公演も計画中で、すべての収益を親パレスチナ団体に寄付すると表明した。

「今は2026年だ。ジェノサイドが起きている中で、政治に関わらないという姿勢はもう通用しない」と主張。

「人々はアーティストに対し、声を上げ、学び、コミュニティーの一員であることを求めている。ステージを単なるエンターテインメント以上のものとして使うことを。そして、『フリー・パレスチナ』という訴えを封じ込めようとする動きに抵抗することを求めている」と述べた。

マックルモアさんの降板は、グラミー賞受賞者であり、普段は明確な政治的発言を避けてきたシーランさんにとって厄介な事態を引き起こした。

しかし先週末、ペンシルベニア州フィラデルフィアでの公演でシーランさんは、ガザ地区の情勢を「破滅的であり、正当化できず、不均衡なものだ」と表現し、イスラエルとパレスチナの紛争について沈黙を破った。

感極まった様子のシーランさんが観客に対し、「私は難しい決断を迫られ、過ちを犯してきた。本当に申し訳ないと思っている」と語りかけると、会場からは歓声が上がった。

米歌手フィニアスを含む他のサポートアーティスト4人も、マックルモアさんへの連帯を示すためシーランさんのツアーから離脱している。(c)AFP