イスラエル選管、アラブ系政党の出馬認めず 最高裁が判断へ
このニュースをシェア
【9月24日 AFP】イスラエルの中央選挙管理委員会は23日、来月の総選挙でキャスティングボート(決定権)を握ると目されていたアラブ系政党や、2人の候補者、およびその選挙連合の出馬資格を剥奪(はくだつ)することを可決した。
今回の決定は最終的なものではなく、最高裁判所による承認が必要となる。最高裁は過去、こうした選管による決定の多くを撤回させている。
連立与党所属議員からの請求に応じる形で、中央選管は「統一アラブリスト(ラアム)」からの出馬を認めない方針を示した。同党は2021年、連立政権に参加。この政権は短命に終わったが、ベンヤミン・ネタニヤフ首相(当時)を退陣に追い込んだ。
同党は、ユダヤ人の候補、ヨアブ・セガロビッツ氏を擁立するという異例の動きを見せていた。同氏は2021年〜2022年の連立政権下で、アラブ系住民の居住地域における治安改善に貢献したと評価されている。
1948年のイスラエル建国後も現地にとどまったパレスチナ人の子孫であるアラブ系イスラエル人は、同国の人口の約20%を占めている。2021年の総選挙まで、アラブ系政党が政権入りすることはなかった。
イスラエルの中央選管は、各政党の議席獲得数に応じて配分された現職議員によって構成されている。
選管はまた、ハダシュ党の現職議員オフェル・カシフ氏と、左派アラブ系政党「バラド」の党首で2019年から2022年までクネセト(イスラエル議会)議員を務めたサミ・アブ・シェハデ氏の資格も剥奪した。
選管は声明で、アブ・シェハデ氏の出馬資格を剥奪した根拠として、「ユダヤ的かつ民主的な国家としてのイスラエル国の存在否定」および「敵対国またはテロ組織によるイスラエル国に対する武装闘争への支援」の2点を挙げた。
アブ・シェハデ氏の失格を求めたのは極右のイタマル・ベングビール国家治安相。同相は2023年10月7日にイスラエル史上最悪となったイスラム組織ハマスの越境攻撃に対するアブ・シェハデ氏の対応を批判していた。
決定を受けて公開した動画での声明でアブ・シェハデ氏は、「この展開にわれわれが怯えることはない。人種差別主義者らは平等(の概念)を恐れており、ベングビールやネタニヤフらはこの選挙戦におけるアラブ系の票を恐れているのだ」と述べた。
選管はまたバラド党やハダシュ党などの候補者を含む選挙連合「共同リスト」からの出馬資格も剥奪した。
総選挙は10月27日に実施される予定。世論調査によると、イスラエル史上最長の在任期間を誇るネタニヤフ首相は続投をかけた厳しい接戦に直面している。(c)AFP