韓国のイ・ジェミョン(李在明)大統領が21日、大統領府で元最高裁判事に勲章を授与した後、記念撮影する。左はチョ・ヒデ(曺喜大)最高裁長官=大統領府提供(c)news1
韓国のイ・ジェミョン(李在明)大統領が21日、大統領府で元最高裁判事に勲章を授与した後、記念撮影する。左はチョ・ヒデ(曺喜大)最高裁長官=大統領府提供(c)news1

【09月23日 KOREA WAVE】韓国のイ・ジェミョン(李在明)大統領が最高裁判事候補を改めて推薦するよう求めたのに対し、チョ・ヒデ(曺喜大)最高裁長官が応じない立場を示し、大統領府と司法府の対立が深まっている。大統領府は22日、異例となる2度の報道向け通知を出し、最高裁側の主張に反論した。

大統領府はチョ・ヒデ氏の再推薦拒否について「最高裁長官の推薦権が大統領の任命権より優位にあるというもので、憲法に反する認識だ。大統領の任命権を無力化するものだ」と批判した。

最高裁側は、先月28日付の「最高裁判事候補者の再推薦要請」があるだけで、再推薦を求める具体的な理由や憲法上の根拠が記されていないとして、「具体的な憲法上の根拠と理由を確認できず、要請に応じることはできない」と説明した。

大統領府はこれに対し、「大統領の再推薦要請に、憲法上の文書主義などを順守していない欠陥があるかのように事実関係を歪曲している」と反論。「国民が皆知っている差し戻しの理由について、最高裁長官だけが『公文書に書かれていないので分からない』としているのか、その意図を推し量ることは難しい。国民の憲法上の基本権がこれ以上侵害されないよう、最高裁長官は憲法機関を構成する義務を忠実に果たしてほしい」と求めた。

法曹界では、大統領府が「憲法違反」と明記したことから、憲法裁判所に権限争議審判を請求する可能性も取り沙汰された。権限争議審判は、国家機関の間で権限を巡る争いが生じた際、憲法裁判所がどの機関に権限があるのかを判断する手続きだ。ただ、全面的な衝突につながりかねないとして、実際に請求する可能性は高くないとの見方も出ている。

政界では司法改革を巡る動きが本格化するとの見方がある。韓国与党「共に民主党」と祖国革新党、進歩党所属の国会法制司法委員会の委員らは記者会見を開き、チョ・ヒデ氏の対応を「三権分立の重大な毀損」と批判した。

大統領府内では、最高裁がイ・ジェミョン氏の国連総会出席とメキシコ訪問による海外滞在中に立場を発表したことへの反発も出た。大統領府関係者は「前日の最高裁判事任命式で大統領と会い、懸案を解決するため建設的な議論はいくらでもできた」と指摘。与党関係者も「機関同士の礼儀の問題ではないか」と述べた。

(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News