ソウル・東大門デザインプラザで開かれた2026年金融業界合同採用博覧会に集まった求職者=2026年8月19日 (c)news1
ソウル・東大門デザインプラザで開かれた2026年金融業界合同採用博覧会に集まった求職者=2026年8月19日 (c)news1

【09月23日 KOREA WAVE】韓国で難関とされる保険数理士(アクチュアリー)試験を受ける就職活動中の若者が増えている一方、最終合格者は減少している。5科目すべてに合格しなくても、一部科目に合格すれば保険会社などへの就職が可能なため、最終合格にこだわらない受験者が増えているとみられる。

韓国金融監督院によると、保険数理士試験の受験者は2024年の1617人から2025年に1889人、2026年には2334人と毎年増加した。一方、最終合格者は2024年の126人から2025年は120人、2026年は104人と減少している。

保険数理士は将来のリスクを予測し、保険商品の設計や価格設定を担う数学・統計の専門家で、資格試験の難易度は高い。1次試験の合格後5年以内に、2次試験の「数理リスク管理」「保険数学」「年金数学」「数理モデル論」「財務管理・金融工学」の5科目で、それぞれ60点以上を取る必要がある。

ただ、最終合格に至らなくても、1科目以上に合格すれば保険会社や保険数理法人への就職が可能だ。このため、最終合格ではなく「部分合格」を目指す就活生が増えている。

科目別合格者数は重複を含め、2024年の824人(51.0%)から2025年には1000人(52.9%)へ増加したが、2026年は962人(41.2%)だった。受験者が急増する中、5科目すべてではなく、就職に必要な1~2科目の合格を目指す人が増えたことが合格率低下の背景にあるとみられている。

韓国保険開発院は「2026年の試験で特に難易度を調整したわけではない。保険数理士試験特有の部分合格制度が、受験者の戦略に影響したとみられる」と説明した。

保険業界では保険数理士の需要が依然として高い。リスク率や損害率、金利リスク管理など従来の分野に加え、新たな保障商品の開発などマーケティング分野にも役割が広がっている。会計法人でも、2023年の新たな国際会計基準「IFRS17」導入後、保険数理人材を増やす必要性が高まった。

一方、法的には保険会社が基礎書類を検証する際に選任保険数理士が必要とされる以外、関連業務すべてに資格が必須というわけではない。

保険業界関係者は「就活生にとって、最終合格のために長い時間を費やす必要性が低いのは事実だ。最終合格者だけを優遇する分野もあるが、1~2科目の部分合格に加え、実務経験を持つ人材を好むところも多い」と話した。

主要保険会社では、部分合格で入社した社員に最終合格に向けた教育を支援しているが、反応は鈍いという。2026年の最終合格者104人のうち30歳以上は20人にとどまり、入社後に改めて最終合格を目指すケースは少ない。

生命保険会社の関係者は「会社としては法的責任を負う選任保険数理士が必要なため、最終合格者への需要は明確にある」とする一方、「若い社員は資格がなくても商品開発などの実務に携われるため、会社が支援しても以前のように試験勉強に専念しない」と説明した。

さらに、最終合格後により良い条件を求めて会計法人などへ転職するケースも多く、会社側にとって人材育成が必ずしも容易ではないとの事情もあるという。

(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News