ソウル市城東区の果物大福店の本店前で、開店直後から多くの客が列をつくっている=2026年9月16日(c)news1
ソウル市城東区の果物大福店の本店前で、開店直後から多くの客が列をつくっている=2026年9月16日(c)news1

【09月22日 KOREA WAVE】韓国で秋夕を前に、果物やピザの具材などを取り入れた「変わり種餅」が20~30代の若者を中心に人気を集めている。SNSで評判が広がり、人気店では午前中に売り切れるなど、従来の餅とは異なる楽しみ方が注目されている。

ソウル市城東区の果物大福店では16日午前10時ごろ、開店直後にもかかわらず約30人が列をつくっていた。店員から満月が大きく描かれた袋を受け取った客たちは、スマートフォンで記念写真を撮っていた。

1時間前から聖水洞に来ていた30歳の女性客は「仕事の休暇を取ったので、最近はやっている果物大福を食べようと思って来た。秋夕のギフトセットも出ているので、帰省前に両親へのプレゼントとして買うつもり」と話した。

人気の背景にはSNSでの口コミがある。ヨーグルトや桃、イチジクなど、一般的な大福とは異なる具材が話題となり、人気店の餅を求めて店を巡る人も増えている。

23歳の女性客は「SNSではやっているお菓子でもあり、以前流行したタンフルやドバイもちもちクッキーなどと比べれば、健康にもそれほど悪くなさそうなので食べてみたい」と語った。

白い蒸し餅にペパロニやオリーブなどのピザの具材を加えた「ピザ蒸し餅」も人気だ。ある店が新商品として開発し、SNSで注目されると各地に人気が広がった。

ソウル市松坡区の餅店では16日、開店から約2時間後の午前11時ごろには、午前分として用意した数百個のピザ蒸し餅がすでに完売していた。

店主のパク・ジンサムさん(50代)は「9月初めに発売したが、わずか2週間で1日の売り上げが5倍以上に増えた」と説明。「需要が非常に多いため基本的に予約制で販売しており、1日平均500個の予約注文が入り、すべて午前中に売り切れる」と話した。

以前は伝統的な餅を販売していたため中高年の客が中心だったが、ピザ蒸し餅の発売後は20~30代の来店が大幅に増えたという。秋夕には松餅とともにピザ蒸し餅も用意する予定だ。

専門家は、流行が次々と生まれるなか、若者が伝統的なものをむしろ個性的だと捉える傾向も人気を後押ししていると分析する。

仁荷大学消費者学科のイ・ウンヒ教授は「K-POPなど韓国的な要素が世界的に人気を集め、伝統的なものを求める年齢層も低くなっている」と説明。「SNSで社会の流行に触れ、珍しい体験を写真などで記録する若者の特徴が、伝統的なアイテムの流行にも広がっている」と述べた。

(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News