2023年ソウル国際航空宇宙・防衛産業展示会の屋外展示場に並ぶレッドバック装甲車(左から)、K239「天橆」多連装ロケット、長距離地対空ミサイル(L-SAM)(c)news1
2023年ソウル国際航空宇宙・防衛産業展示会の屋外展示場に並ぶレッドバック装甲車(左から)、K239「天橆」多連装ロケット、長距離地対空ミサイル(L-SAM)(c)news1

【09月22日 KOREA WAVE】アラブ首長国連邦(UAE)が、中距離地対空ミサイル「天弓II(M-SAM-II)」に続き、長距離地対空ミサイル(L-SAM)まで韓国製防空システムの導入範囲を広げる動きを見せている。今後の焦点は、実際の契約規模と時期となる。

防衛産業界によると、UAE国営防衛企業EDGEと韓国のハンファは最近、アブダビのEDGE本社で統合防空システム構築に向けた主要条件合意書(Term Sheet)を締結した。

EDGEは16日に合意を公表し、L-SAM、追加のM-SAM、多連装ロケット「天橆」を具体的な協力対象として明記した。両社は現地での合弁会社設立や、段階的な現地生産についても協議する計画だ。

韓国では当初、政府レベルの協議が必要な案件として具体的な内容を公表しない方針だったが、EDGE側が積極的な情報公開を求め、交渉対象となる兵器システムも現地で先に明らかにしたという。

UAEは2022年、韓国と35億ドル(当時約4兆1000億ウォン)規模の天弓II導入契約を締結した。天弓IIは2026年のイランによるUAE攻撃の際、96%の迎撃成功率を記録したとされる。UAEは多連装ロケット「天橆」もすでに導入している。

業界関係者は「UAEが既存のM-SAM運用に満足し、L-SAMまで協力を拡大しているとみることができる」と説明した。

天弓IIが中距離・中高度で弾道ミサイルや航空機などを迎撃するのに対し、L-SAMはより高い高度で弾道ミサイルを防ぐ上層防衛システムだ。既存の天弓IIに追加のM-SAMとL-SAMが加われば、UAEの中・高高度の多層防空網で韓国製兵器が担う役割はさらに大きくなる。

一方、具体的な導入規模と契約時期はまだ決まっていない。今回の主要条件合意書は今後の協力方向や条件を定める段階で、本契約とは異なる。実際の契約までには両国政府間の手続きも残っている。

UAEの国防費が増加を続けていることも、追加輸出への期待を高める要因となっている。韓国輸出入銀行によると、UAEの2025年の国防予算は329億ドル(約49兆ウォン)で、2029年まで年平均6.8%増加すると予想されている。

L-SAMの契約が成立すれば、初の海外輸出となる。DB証券は、今回の協力が具体化すればL-SAM初の海外輸出事例となり、海外での実績を確保することで今後の輸出拡大にプラスに働くとの見方を示した。

(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News