韓国・秋夕前に宅配量急増…1日230個運ぶ配達員「10秒も休めない」
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【09月22日 KOREA WAVE】「10秒でも休みたい。でも休めません。今日届いた荷物は今日中に全部終わらせないといけないので。普段より荷物は50%増えましたが、体感する労働強度は2倍です。体中の節々が痛みます」。秋夕を前に宅配量が急増する韓国で、配達員が過酷な勤務状況を訴えている。
秋夕を1週間後に控えた18日午前9時23分ごろ、ソウル市西大門区弘恩洞のマンション。宅配配達員として16年働くチョン・ハソクさん(54)が1トントラックの扉を開けると、大小の箱が隙間なく積まれていた。リンゴやナシ、栗、キムチなどの贈答品が荷台を埋め尽くしていた。
この日、チョン・ハソクさんが配達する荷物は約230個。普段は1日平均約175個だが、秋夕の特別対応期間に入り、担当する荷物は約50%増えた。直前の水曜と木曜には1日270個を運び、「今日はそれでも少ない方」と話した。
秋夕には果物や農水産物、肉など重い贈答品が増える。普段は5キロ前後の荷物も10キロほどになるという。チョン・ハソクさんは箱を階ごとに分けて台車に載せ、エレベーターに乗る数秒の間にもバーコードを読み取り、客に到着を知らせるメッセージを送る。1軒の配達にかかる時間はわずか数十秒だ。
荷物の量だけでなく、住所の間違いや転居前の住所への発送も負担になる。贈答品では受取人が注文した荷物ではないため、送り主や中身についての問い合わせも増える。住所に誤りがあれば、送り主と受取人の双方に連絡して確認し、改めて届けるため「事実上、二度仕事をすることになる」という。
マンションで約1時間に25個を配達したチョン・ハソクさんは、エレベーターのない古い集合住宅が多い急な坂道へ移動。6キロの栗や5キロのリンゴ、9キロのキムチなどを抱え、階段を何度も上り下りした。
チョン・ハソクさんの一日は午前3時40分ごろに始まる。午前4時ごろ郵便局に到着し、大型車両で運ばれてきた荷物から担当区域分を探して仕分ける。普段でも約2時間かかり、荷物をトラックに積み終えてからようやく配達に出る。秋夕前は荷物が増えるため、出発時間も遅くなる。
配達を始めると休む時間はほとんどない。次の配達先まで車で1~2分ほどしかなく、到着するとすぐに荷物を持って階段を上る。「10秒でも休みたいが、決められた量があるので休めない。休憩所に移動する時間があるなら、早く配達を終えた方がいい」と話した。
午後1時35分まで約4時間、休みなく動いて配達した荷物は95個。それでも約230個のうち半分近くが残っていた。チョン・ハソクさんは「今日はマンションが多いのでまだまし。坂の上に重い荷物が集中すると本当に地獄です。戦争ですよ」と語った。
韓国国土交通省は9月7日から10月2日までの4週間を「秋夕宅配特別管理期間」としている。この期間の1日平均の宅配量は約1930万個と予想され、7月の1日平均1840万個から4.9%増える見通しだ。通常より1日約90万個多い計算となる。
厳しい仕事の中でも、チョン・ハソクさんにはやりがいを感じる瞬間がある。16年間同じ地域を担当しているため、道で先に声をかける住民も少なくない。この日も清掃作業員が「本当に勤勉で、いつも一生懸命。雪の日も雨の日も配達してくれてありがたい」と声をかけた。
新型コロナウイルス禍以降は非対面での配達が大半となったが、高齢の住民には直接荷物を手渡すこともある。「『ありがとう』『大変でしょう』と言って冷たい水を一杯くれる人もいる。そんな時、宅配配達員としてやりがいを感じます」と話した。
(c)NEWSIS/KOREA WAVE/AFPBB News