【9月20日 AFP】イスラエルのイツハク・ヘルツォグ大統領は19日、ヨルダン川西岸ヘブロンで2016年に、すでに兵士らによって無力化されていたパレスチナ人の襲撃者を射殺した元兵士に恩赦を与えた。

恩赦が与えられたエロル・アザリア元受刑者は、パレスチナ人に対する過失致死罪で有罪を言い渡され、2018年5月に釈放されていた。当初の刑期の半分に相当する9か月での出所となった。

ヘルツォグ大統領は、「アザリア氏から提出された、残りの前科記録を抹消し、人生を再スタートさせたいという要請を受け入れることを決定した」と述べた。

同大統領府が出した声明には、「ヘルツォグ大統領は、置かれた状況や経過した期間の長さ、アザリア氏が表明した謝意を考慮すれば、彼が人生の新たな章を開始できるようにすることが正当化されると判断した」と記されている。

決定は、20日夕方に始まるユダヤ教で最も神聖な祝日「ヨム・キプール(贖罪の日)」の精神にのっとって下されたと付け加えた。

殺害されたパレスチナ人は、イスラエル兵を刺し負傷させた後、イスラエル軍から発砲され、無力化されていた。最終的にアザリア氏に頭部を撃たれて死亡するまで約11分間にわたり地面に横たわっていたとされる。

裁判でアザリア元受刑者は、パレスチナ人が自爆ベルトを着用しており爆発させる恐れがあると危惧したと主張したが、判事はこの主張を退けた。

この裁判はイスラエル国内で大きな関心を集め、軍幹部をはじめとする射殺を非難する人々と、右派政治家らを含む射殺は正当だったとする人々との間で世論の深い分断を浮き彫りにした。アザリア元受刑者の短い収容期間も批判を浴びた。(c)AFP