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【09月18日 KOREA WAVE】韓国で、知的障害には該当しない「境界知能」の児童・生徒が、十分な教育支援を受けられず、学校生活への適応に苦しんでいる。学習支援の対象になれば正規授業以外の教育支援を受けられるが、対象者のうち境界知能の児童・生徒が何人いるのか、国レベルの統計すらないことが分かった。

17歳の男子生徒は2024年、学業や友人関係に悩み、総合心理検査を受けた結果、自身が境界知能であることを知った。しかし、境界知能は知的障害の基準には該当しないため、特別支援教育など認知特性に応じた教育を受けることが難しかった。

学業や友人関係によるストレスが強まり、2025年から徐々に登校を拒むようになった。課題評価や中間試験を前に頭痛やめまいを訴えることもあった。学校側は相談やメンタリングを提供したが、すでに問題が積み重なっていたため積極的に参加できず、家族は2026年に退学届を提出した。

退学後は生活状況がさらに悪化し、部屋の掃除や身の回りの衛生管理など、基本的な日常生活にも困難を抱えている。外出や人との交流も大幅に減り、ほとんどの時間を自宅にこもって過ごしているという。

境界知能は知能指数(IQ)が71~84程度で、平均を下回るものの知的障害には該当しない。このため一般学級でほかの児童・生徒と同じ授業を受けるが、認知能力の面から学習についていくことが難しい場合がある。

現状では「学習支援対象」の児童・生徒に選ばれ、正規授業以外の追加支援を受けることが主な支援策となる。基礎学力が不足し、追加学習が必要な児童・生徒を教師の推薦で選ぶ仕組みだ。

しかし、全国28万3294人の学習支援対象者のうち、境界知能の児童・生徒が何人いるのかを集計した国レベルの統計はない。

教育省は、国家基礎学力支援センターの研究をもとに、境界知能の小学生は3.6%の約8万4000人、中学生は3%の約4万1000人と推計している。小中学生だけで約12万5000人に上るが、境界知能であることを基準に学習支援対象として選び、管理する体制は十分に整っていない。

学校外の「学習総合クリニックセンター」でも教育支援を提供しているが、2025年に利用した境界知能の児童・生徒は6844人で、推計される小中学生の5.6%にとどまった。高校生については人数の推計値もなく、小中高生全体でみれば実際の利用率はさらに低いとみられている。

15歳の女子生徒も2024年の総合心理検査で境界知能と分かったが、認知特性に応じた教育支援を受けられず、2026年に退学した。高校への進学時には境界知能であることなどが学校側に共有されず、学習支援や相談について十分な案内を受けられなかったという。

女子生徒は学校生活や友人関係へのストレスから抑うつ感を訴え、登校を拒否した末に退学。退学する際にも、境界知能の子どもが利用できる代替教育や学習支援について十分な説明を受けられなかった。

与党「共に民主党」のソ・ミファ議員は「教育政策の空白が、境界知能の子どもたちから社会に適応する機会を遠ざけている」と指摘し、教育省に対し、選定基準を整備し、学齢期の個別支援を成人期の学習や自立につなげる必要があると訴えた。

(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News