韓国、AI戦略を「国産モデル」から供給網全体へ拡大…半導体・データセンター・フィジカルAIを連携
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【09月17日 KOREA WAVE】韓国政府の人工知能(AI)戦略が、「韓国型AIモデル」の確保から、韓国が強みを持つAI供給網全体を拡大する方向へ広がっている。独自のAIモデルを確保しつつ、すべての技術の国産化にこだわるのではなく、半導体や製造業を足掛かりにAIデータセンター(AIDC)やフィジカルAIまで領域を広げ、不足する技術や資本は海外との協力で補う構想だ。
背景には、AI覇権を主導する米国や中国とあらゆる分野で正面から競争するのは難しいという現実がある。英国のシンクタンク、チャタムハウスは2月の報告書で、韓国のような中堅国がAIのバリューチェーン全域で米中と同等の競争力を独自に確保するのは現実的ではないと分析。特定のAI供給網に資源を集中する「特化」を主要戦略の一つに挙げた。
韓国にはメモリー半導体と製造業という強みがある。すでに競争力を持つ分野を基盤に、AIDCやフィジカルAIなど隣接領域へ影響力を広げる戦略だ。
高麗大学技術経営専門大学院のイ・ソンヨプ教授は、製品のすべてを国産部品だけで構成する例は多くないと指摘。海外のモデルを一部利用しても、価値を生み出す核心部分を韓国が握っていれば競争力になるとの考えを示した。
世界でも「ソブリンAI」の競争軸はモデルからコンピューティングインフラへ広がっている。米シンクタンクの新アメリカ安全保障センター(CNAS)の調査では、2026年上半期に各国政府が新たに推進したソブリンAI関連プロジェクトのうち、AIDCやコンピューティングへのアクセスなどインフラ関連が80%を占めた。2025年下半期は62%だった。
韓国政府の戦略は、半導体、AIDC、フィジカルAIを束ねた「大韓民国3大メガプロジェクト」に具体化された。AI演算に必要な半導体、それを大規模に稼働させるAIDC、AIをロボットや自動車、工場など現実世界に応用するフィジカルAIを一つの産業生態系としてつなぐ。
韓国科学技術情報通信省は、韓国がAIの技術基盤を幅広く備える数少ない国であることを生かし、供給網の観点から各分野を体系化する狙いだと説明している。
さらに政府は7月に発表した「サンフランシスコAI宣言」で、世界のAI供給網との連携を打ち出した。
イ・ジェミョン大統領は、AI競争が優れたソフトウェアのアルゴリズム開発だけでなく、コンピューティング資源や安定したエネルギー、豊富なデータを確保し、それを産業や日常生活にいかに早く応用するかという競争に拡大したとの認識を示した。
政府は韓国を「代替不可能なグローバルAI供給網の核心国家」にすることを目標に掲げる。メモリー半導体と製造業の強みに海外企業の技術や資本を組み合わせ、AIDCやフィジカルAIへつなげることで、韓国を世界のAIテストベッド兼生産拠点として育成する構想だ。
韓国政府が描くのは、すべての技術を国産化する「自給自足型AI」ではない。独自モデルを確保しながら、競争力を持つ半導体や製造業をAIDC、フィジカルAIへ拡張し、不足する技術や資本を国際協力で補う戦略となっている。
(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News