労働新聞(c)news1
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【09月16日 KOREA WAVE】北朝鮮で国営の商業施設や観光・娯楽施設が相次いで整備されている。フォアグラを使ったハンバーガーやカプチーノなども登場しており、市場で蓄積された住民の資金を国が管理する公式経済に取り込む狙いがあるとの分析が出ている。

平壌の和盛地区にあるバーベキュー店では、サーモンの腹身の刺し身やフォアグラ入りハンバーガーを提供。同地区にはゲームセンターや自動車販売店、ペットショップも設けられた。2025年に開業したラクラン愛国金剛館では、住民がカプチーノを飲みながら家電製品を選ぶ様子も伝えられている。

ロイター通信が中国の税関統計や北朝鮮メディアの記事約1200件などを分析したところ、北朝鮮のマッサージ機器の輸入量は過去10年間で40倍となり、ランニングマシンも600%以上増えた。2025年1月から2026年7月までに中国から輸入したバンパーカーは3トンを超え、金額は2万ドル(約307万円)以上に上った。

消費施設は地方にも広がっている。2025年夏に開業した元山葛麻海岸観光地には同年下半期だけで30万人以上が訪れ、三池淵では同年12月に高級ホテル5軒が開業した。

国営商業網では、生産企業から商品を直接仕入れ、国が定めた価格ではなく市場価格に近い「合意価格」で販売する方式も導入されている。市場に集中する生産や流通、資金の流れを国家管理下に取り込む政策とみられている。

オーストリア・ウィーン大学のリュディガー・フランク教授は、貯蓄がありながら使い道が限られている北朝鮮の中間層を約800万人と推計。人口約2600万人の約30%に当たる。北朝鮮は2023年、すべての銀行や店舗に電子決済への対応も義務付けた。

韓国銀行は、北朝鮮経済が2025年に3.5%成長し、3年連続で3%を超えたと推定した。国家安保戦略研究院は、北朝鮮が2023年8月から2025年12月までにウクライナ戦争を通じ最大144億ドル(約2兆2100億円)を得たと推計している。

ただ、新たな消費施設を利用できるのは一部の住民に限られるとの指摘もある。2025年まで平壌で運転手として働いた脱北者は、一般住民が新しい飲食店や娯楽施設を利用する機会はほとんどなく、電子決済を信用せず現金を使い続ける人も多いと証言した。

フランク教授は、キム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党総書記の消費拡大策について、これまで一定の効果を上げているとしながらも、「消費は時間を稼ぐが、忠誠心を永遠に買うことはできない」と評価した。

(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News