ソウル・鍾路区の光化門広場周辺で観光を楽しむ外国人観光客=2026年5月25日(c)news1
ソウル・鍾路区の光化門広場周辺で観光を楽しむ外国人観光客=2026年5月25日(c)news1

【09月15日 KOREA WAVE】外国人観光客3000万人時代を目指す韓国で、仁川国際空港に集中する入国構造を地方へ分散できるかが課題となっている。地方空港から入国する外国人は増えているものの、国際線不足や特定国への需要偏重などの問題が残る。

韓国政府と韓国観光公社は地方空港を外国人観光客の玄関口として育成する事業を進めており、専門家からは、韓国人の海外旅行を中心とした「アウトバウンド型」から外国人を呼び込む「インバウンド型」へ空港政策を転換すべきだとの指摘が出ている。

韓国で長く暮らす外国人タレントらも課題を指摘した。イタリア出身のアルベルト・モンディ氏は、日本の福岡を訪れる韓国人が多い一方、日本の地方から韓国の地方都市へ直接向かう流れは少ないとし、大邱空港では安東、慶州、大邱を組み合わせるなど、地域を一つの商品として売り込む必要があるとした。

インド出身のラッキー氏は「インド人の立場では、韓国へ行く際にまだ仁川空港しか見えない」とし、バンコクや香港などを経由して大邱や釜山へ直接入れる路線づくりを提案した。ドイツ出身のダニエル・リンデマン氏は、観光情報サイトに観光地の紹介はあっても、空港や駅から目的地へ向かう詳しい交通情報が不足していると指摘した。

キョンヒ大学ホテル観光大学のチェ・ギュワン教授は、海外で販売網を持つ外国航空会社の誘致が優先課題だと強調。外国人需要を先に生み出せば、交通や宿泊など地域インフラも後から整っていくとの見方を示した。また、文化体育観光省や国土交通省、法務省、自治体などが連携する省庁横断の協力体制も必要だとした。

先行例として挙げられる日本では、地方空港の国際線拡大だけでなく、空港から都市への直行バスや外国人向けレンタカー、複数空港を利用する周遊ルートなど、到着後の移動まで一体的に整備してきた。

韓国観光公社も2026年4月に「地方空港国際観光ハブ化TF」を立ち上げ、航空路線誘致、地域観光コンテンツ、海外販促を一体化した事業に着手した。清州・大邱空港を中心に地域観光コンテンツ333件と広域観光コース35件を発掘し、交通、宿泊、飲食店、現地旅行会社などの情報をまとめた商品化支援策も構築している。

韓国観光公社は、航空会社との共同マーケティングや地域特化商品の開発、海外旅行業界向け視察、現地販促を一体的に進め、地方空港と地域観光を結び付ける基盤を整えているとしている。

(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News