【9月15日 AFP】国連(UN)のボルカー・ターク人権高等弁務官は14日、人工知能(AI)の開発競争が人類の「存亡に関わるリスク」を高めていると警告し、AI管理の枠組みづくりを急ぐよう求めた。

各国政府とAI開発企業に宛てた書簡で、世界は「われわれだけでなく、将来の世代にも影響を及ぼす不可逆的な変化の瀬戸際にある」と警告した。

「より強力なAIを目指す現在の競争は、われわれの生活のあらゆる側面で、存亡に関わるリスクを高める大きな転換点となっている」と指摘。

その上で、「国際人権法に基づいて、最先端AIモデルを管理するための行動方針を策定するべく、各国と企業が多国間の枠組みを通じて緊急に結集するよう呼び掛ける」と訴えた。

ターク氏は7日、国連人権理事会で演説し、「想像を絶する能力を秘めたAIに対し、ほんの一握りの人物らがほぼ無制限の権力を振るっている」と批判し、AIがもたらす脅威の軽減を求めていた。

AI開発を減速させるべきかを巡って議論が続く中、ドナルド・トランプ米大統領は14日、AIが人類を滅ぼす可能性があるとの懸念を「でっち上げ」だと一蹴し、AI規制は中国を有利にするだけだとけん制した。

中国の習近平国家主席は13日、BRICSの首脳会議で、加盟国向けに「AIのオープンソースゾーン」の創設を主導すると表明する一方、「コンセンサスに基づいた広範な世界的AIガバナンス枠組み」の確立も呼び掛けた。

習氏は来週、米国を訪問し、トランプ氏との首脳会談を予定しており、AIのガバナンスも議題に上るとみられる。(c)AFP