【9月19日 東方新報】竹簡(ちくかん)、筆、氷で作った剣、ひょうたん、竹のおわん、竹のまり、そろばん――。1歳になったばかりのジャイアントパンダに、さまざまな品物から好きなものを選ばせたら、何を選ぶのだろうか。

上海で初めて誕生した双子のジャイアントパンダ、姉の「芊然(Qian Ran)」と弟の「芊逸(Qian Yi)」が8月22日、1歳の誕生日を迎えた。飼育員たちが見守る中、性格の異なる2頭がそろって最初に向かったのは竹で作られたまりだった。しばらく触った後、今度は竹製の回転遊具に興味を示し、夢中になって遊び始めた。

「二つには共通点があります。どちらも丸い形をしていて、幸せや円満を意味します。それは私たち飼育員の願いでもあります」上海野生動物園(Shanghai Wild Animal Park)で働く2000年代生まれの飼育員、丁(Ding)さんはそう話す。1年前、ピンク色の小さな体で生まれてきた2頭の姿が、今も鮮明に記憶に残っているという。

丁さんは誕生の瞬間について、「午後4時11分、姉の芊然が母親の芊金(Qian Jin)から勢いよく生まれてきました。午後5時17分には弟の芊逸も、まるで滑るように産室の床へ出てきました」と振り返る。

もう一人の飼育員、劉(Liu)さんは「1年前は手のひらほどの大きさで、姉が200グラム、弟が160グラムでした。今ではどちらも25~30キロほどになり、1頭を抱き上げるだけでも大変です」と成長を喜ぶ。

ライブ配信では、視聴者から「なぜいつも幸せそうに笑っているのか」と聞かれることも多いという。劉さんは「満たされているからです。本当に世界で一番幸せな仕事だと思います」と話す。

誕生日には中国各地からファンも駆け付けた。袁(Yuan)さんは、ファンがデザインした双子の1歳記念Tシャツを着て来園。「2頭は私たちが大好きな『上海っ子』です。10日余りに一度は会いに来ています。2頭と母親の芊金が、ずっと健康で幸せでいてほしい」と話した。

飼育員の褚青坡(Chu Qingpo)さんによると、2頭の成長は順調だが、性格は大きく異なる。姉の芊然はおとなしく穏やかで、自分のお気に入りの場所にこもって寝るのが好き。一方、弟の芊逸は活発で、母親や姉、飼育員にいつもくっついていたがる甘えん坊だ。このためネットでは「お母さんもお姉ちゃんも飼育員も大変にさせる男の子」と冗談交じりに呼ばれている。

現在、2頭は母乳から固形食へ移行する重要な時期を迎えている。飼育員は将来の離乳に向けて母乳の量を徐々に減らし、母乳と人工乳を併用している。母親の負担を軽減するとともに、2頭を人工乳に慣れさせるためだ。

竹やタケノコ、ニンジンなどの量も少しずつ増やしている。誕生日には、飼育員が手作りした飛行機や列車、竹馬などのおもちゃに加え、旬の野菜や果物、氷、花を飾った3段の竹製「バースデーケーキ」も用意された。新しいものへの好奇心を刺激し、成長を促す狙いがある。

研究によると、ジャイアントパンダは生後6~8か月ごろからタケノコやニンジンなどに触れ始める。この時期は食べ物をかじったり遊んだりしながら、歯の生え替わりや固形物の消化に備える。

1歳前後になると乳歯から永久歯への生え替わりが進み、食べる力も強くなる。飼育下のジャイアントパンダは一般的に1歳半~2歳半ごろに離乳し、多くは2歳前後から竹を主食とする食生活へ移行する。

母親の芊金と双子は今年2月15日から一般公開されている。上海野生動物園によると、これまでに約200万人が3頭を見に訪れたという。双子の成長に合わせ、園ではこれまでに60種類以上の関連グッズも発売している。(c)東方新報/AFPBB News