祖国革新党のキム・ジェウォン議員=ソウル・国会議員会館(c)news1
祖国革新党のキム・ジェウォン議員=ソウル・国会議員会館(c)news1

【09月12日 KOREA WAVE】韓国で外国人観光客3000万人時代を見据え、宿泊施設による確定済み予約の一方的なキャンセルや変更を禁止する法改正が推進されている。国会文化体育観光委員会所属の祖国革新党、キム・ジェウォン議員は、観光市場の量的成長に合わせ、宿泊政策も転換する必要があると強調した。

キム・ジェウォン氏は、宿泊問題の核心は「信頼」だと指摘。「ぼったくり料金を単に価格が高いという問題だけで捉えてはならない。需要に応じた価格決定は市場に任せても、消費者と交わした取引上の約束は必ず守らなければならない」と述べた。

最近、釜山で大型公演が開催された際には、宿泊料金が通常の平均2.4倍、最大7.5倍まで上昇した。キム・ジェウォン氏によると、宿泊をめぐる苦情の82%は、宿泊施設が確定済みの予約を一方的にキャンセル・変更し、その後、より高い価格で再販売するケースだった。

キム・ジェウォン氏は「一度確定した予約は正当な理由なく取り消されてはならない。宿泊への信頼が崩れれば、韓国観光全体への信頼も崩れかねない」と語った。

キム・ジェウォン氏が進める観光振興法改正案には、宿泊料金の事前申告、正当な理由のない予約のキャンセル・変更禁止、被害発生時の損害賠償義務化、違反事実の公表や課徴金の賦課などが盛り込まれている。2024年9月から2026年3月までに4回にわたり改正案を代表発議し、政府省庁の意見を反映した追加の法案も提出する予定だ。

宿泊施設の不足については、韓国全体の客室数だけではなく、地域や時期による需給の偏りを分析すべきだと指摘。ソウルや主要観光地、大規模イベント開催地などに需要が集中した際の客室不足と価格上昇を個別に管理する必要があるとの考えを示した。

一方、既存施設を活用して供給を増やす場合でも、安全や管理責任の基準を緩和してはならないと強調。ワンルームを複数借りて無許可で宿泊業を営むケースが増えているとして、韓国観光公社と文化体育観光省に実態調査を求めた。

地域の宿泊資源を再生する方法としては、空き家と若者を組み合わせた「観光村法人」を提案。空き家を改修して地域の特色を生かした宿泊施設にすることで、地域経済の活性化と若者の定住を同時に目指せるとした。

韓国を訪れた外国人は2026年1~7月に約1280万人となり、前年同期比21.3%増加した。キム・ジェウォン氏は「3000万人、4000万人という外形的な数字そのものが観光競争力を保証するわけではない」と指摘。Kカルチャーによって高まった訪韓需要を一度きりの訪問で終わらせず、より長く滞在し、より多く消費し、再び訪れる好循環を作ることが重要だと強調した。

「観光客が地域に滞在すれば、宿泊費だけでなく飲食、交通、買い物、体験など地域全体の消費が活性化する」とし、観光政策の成果指標も「何人誘致したか」から「どれだけ充実した滞在につなげ、再訪を促したか」へ転換する必要があるとの考えを示した。

(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News