独極右AfD、メルツ首相を刑事告訴 「民族浄化」発言で
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【9月12日 AFP】ドイツの極右政党「ドイツのための選択肢(AfD)」は10日夜、フリードリヒ・メルツ首相が同党について「民族浄化」を推進していると非難したことを受け、メルツ氏を名誉毀損罪で刑事告訴する方針を明らかにした。
AfDのステファン・ブランドナー連邦議会(下院)議員はX(旧ツイッター)に投稿した動画で、メルツ首相の発言を「糾弾されるべきもの」と批判し、「フリードリヒ・メルツ首相を刑事告訴すると決定した」と述べた。
メルツ首相は9日、連邦議会での激しい討論で、難民認定申請が不認定となった外国人と、不法入国した移民の大規模強制送還というAfDの看板政策を、肌の色や生まれに基づく「民族浄化」の一種だと痛烈に批判。
同首相が「『リマイグレーション(逆移民)』という言葉は、民族浄化の言い換えに他ならない」「リマイグレーションとは、肌の色や生まれに基づく民族浄化に他ならない」と述べると、AfD側から抗議の嵐が巻き起こった。
「リマイグレーション」という言葉について、AfDは外国人犯罪者と不法移民の強制送還を指すものだと説明している。
だが、一部の極右勢力は、外国人犯罪者と不法移民だけでなく、ドイツ国籍を有する外国出身者(帰化人)の強制送還も含むものとして使用している。
ブランドナー議員はメルツ首相の発言を「たわごとだ」と切り捨て、「行政の長である首相がこのようなうそや誹謗中傷を口にすることは断じて容認できない」と批判した。
多くの国と同様、ドイツも国会議員が国会内で行った発言について免責特権を認めている。
だが、名誉毀損に当たる侮辱は例外だ。
ドイツでは近年、政治家を侮辱、やゆ、あるいは激しく批判したことで刑事捜査の対象となった事件が複数発生している。
今年に入ってからもオンライン上のコメントでメルツ首相を「ラッカッフェ(Lackaffe、きざ野郎・うぬぼれ屋の意)」と呼んだ男性が罰金刑を科されたほか、メルツ首相を「ピノキオ(うそつき)」や「うそつきフリッツ(フリードリヒの短縮形)」と呼んだ人物らが捜査対象となった。
ドイツでは、言論の自由に関する法律が大きな物議を醸しており、AfDの一部を含む批判派は、厳格な規制が言論を萎縮させていると主張している。(c)AFP