ソウル市江南区の狎鴎亭ロデオ通り周辺=2022年7月22日(c)news1
ソウル市江南区の狎鴎亭ロデオ通り周辺=2022年7月22日(c)news1

【09月12日 KOREA WAVE】深夜のソウル市江南区を走る自動運転車の前に酔客が突然飛び出し、隣の車線ではタクシーが乗客を乗せるため急に割り込み、前方では違法Uターンをする車が進路をふさぐ。こうした予測困難な状況に自動運転の人工知能(AI)はどう対応するのか。

カカオモビリティは、突発的な状況が頻発する江南の深夜道路で自動運転車を走らせ、AIを学習させている。3月以降の累計走行距離は1万3000キロ、運行完了件数は2000件を超えた。

カカオモビリティ自動運転開発チームのイム・インホAI走行パートリーダーは9日、ソウル市瑞草区の韓国自動車モビリティ産業協会で開かれたメディア向け勉強会で「簡単な場所を1年間走るより、江南を1カ月走る方がAIモデルにははるかに良いと考えている」と説明した。

同社は実際の道路で収集したデータをAIが分析し、再学習する仕組みを構築した。これを基盤に、センサーから入る情報の認識から走行判断までを一つのAIモデルで処理する「E2E(エンド・ツー・エンド)」自動運転モデルを2026年中に導入する計画だ。

2025年までは、自動運転の中核アルゴリズムを認識、判断、制御の各段階に分けたルールベース方式で開発していた。2026年第1四半期からは判断部分にAIプランナーを導入し、複雑な道路状況に対応している。

E2Eでは、センサーから得た情報を段階ごとに分けず、一つのAIモデルで総合的に処理し、車両の走行軌道まで導き出す。ただし、AIの判断をそのまま車両に反映するわけではなく、選択した経路を別の安全装置で検証する。例えば、AIがスクールゾーンで停止不要と判断しても、交通法規に従って速度を制限し、一時停止させる。

同社は3月から、江南区一帯で午後10時から翌午前5時まで自動運転タクシー「ソウル自動運転車」を運行している。深夜の江南では、違法Uターンや酔客の突然の飛び出しなど予測しにくい状況が発生する。そこで収集したデータをAIが分析してモデルを再学習し、再び車両に反映する。

自動運転技術と既存のモビリティープラットフォームを連携させる取り組みも進めている。「ソウル自動運転車」は専用アプリを必要とせず、「カカオT」から配車を依頼できる。自動運転車に乗車できない場合は、一般のタクシーなど別の移動手段を提供する。

将来的な無人自動運転車の大規模商用化に備え、乗降地点の管理や運転手の役割を代替する車内インターフェースも開発している。車両や乗客、道路状況を管理する「自動運転統合管制システム」も高度化している。

カカオモビリティは安全性を検証したうえで、運行車両や時間帯、地域を段階的に拡大する方針だ。自動運転事業チームのキム・ミンソン・リーダーは、運用中に把握した特殊な事例を技術開発に再び活用し、好循環する仕組みを構築すると説明した。

(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News