北朝鮮、ウラン濃縮能力を大幅拡大…韓国専門家「核保有国と認めさせる狙い」
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【09月12日 KOREA WAVE】北朝鮮が寧辺と降仙でウラン濃縮基盤を同時に拡大している状況が、国際原子力機関(IAEA)の報告書で確認された。北朝鮮が拡大した核物質生産能力をてこに核保有を既成事実化し、今後の米朝対話で非核化を交渉議題から外そうとしているとの見方が出ている。
一部の核施設の凍結や核兵器の廃棄と、対北朝鮮制裁の緩和を交換する「スモールディール」方式の交渉が、非核化につながる追加合意なしに成立すれば、北朝鮮は核兵器を保有したまま経済的な見返りを得ることになる。記事では、これは北朝鮮にとって最良のシナリオの一つとされている。
IAEAが7~8日に公開した北朝鮮に関する保障措置報告書によると、これまで衛星写真で確認されていた寧辺核施設の新しい2階建て建物が、ウラン濃縮施設と特定された。6月に北朝鮮がキム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党総書記の現地指導を報じた際、内部だけを公開した建物と同じ施設と分析されている。
新施設は、複数の遠心分離機をつないだ濃縮設備「カスケード」を最大28基収容できる規模と推定されている。
平壌近郊の降仙でも、2024年に建設された新たなウラン濃縮施設が2026年1月に稼働を始めた状況が確認された。新施設の建設自体はこれまでも複数の状況から把握されていたが、実際に稼働している状況がIAEAの報告書で確認されたのは初めてという。
ウラン濃縮能力が大幅に向上した証拠とみられ、一部では北朝鮮の兵器級核物質の年間生産量が2倍になる可能性も指摘されている。
キム総書記は6月に新たな核施設を訪れた際、「過去5年間で兵器級核物質の生産能力は従来の2倍を超える水準に達した」と表明。国家の核戦力を飛躍的に強化する今後の計画を確定したとも明らかにした。
英国の軍備管理検証専門機関VERTICも6月、新たな寧辺施設が完全稼働すれば、北朝鮮のウラン濃縮能力が従来把握されていた規模から約75%増える可能性があると推定した。
梨花女子大学北朝鮮学科のパク・ウォンゴン教授は「核物質の生産能力を示すのは、核保有国であることを印象付けるためだ」と指摘。一部の核能力だけを制限し、残りを維持する核軍縮交渉を目指しているとの見方を示した。
北朝鮮は核弾頭の運搬手段となる弾道ミサイルの多様化も進めている。キム総書記は6日、2隻目の5000トン級駆逐艦「カン・ゴン」の就役式で、海軍の核武装化によって核戦闘システムの多角的で効果的な運用を実戦化すると表明した。
北朝鮮は2018年6月の米朝首脳会談で採択されたシンガポール共同声明で「朝鮮半島の完全な非核化」に向け努力すると約束し、2019年2月のハノイ米朝首脳会談では寧辺核施設の廃棄を米国に提案した。
しかし、米国が「寧辺プラスアルファ」を求めたことで交渉は決裂。その後も北朝鮮の核能力は拡大を続けた。
キム総書記は2025年9月の最高人民会議で「非核化は絶対にあり得ない」と述べ、米国が非核化への執着を捨てて現実を認めれば、対話できない理由はないとの立場を示した。
一方、トランプ米大統領は非核化戦略の策定よりもキム総書記との関係を前面に出している。北朝鮮が核・ミサイル能力の一部を制限する見返りとして、韓米の抑止力を大幅に弱める措置を求める可能性も懸念されている。
峨山政策研究院のチョン・ギョンジュ研究委員は、軍備管理交渉で北朝鮮の核能力の一部と米国の拡大抑止を弱める措置が交換される可能性を指摘し、非核化という目標について韓米の合意を維持する必要があると強調した。
(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News