【9月11日 AFP】7月末に起きた北アフリカのスペイン領セウタへの不法移民殺到について、モロッコは10日、同国の関与を立証する「事実は存在しない」と述べ、関与を否定した。

7月30~31日の2日間で、モロッコからセウタに不法移民7万人以上が流入した。この際の混乱で、防波堤の周りを泳いで不法入国しようとした多くの人々が水死するなど、多数の死者が出た。

モロッコ外務省は、「モロッコ当局の関与を証明する事実も報告も存在しない」と主張。

モロッコがスペイン国内の「政争のスケープゴート」にされることを拒否すると付け加えた。

「モロッコ警察の対応は、控えめに言っても完全な容認だった」とするスペイン警察の報告書が公表されて以来、モロッコ側が公式見解を示すのは今回が初めて。

モロッコ外務省はさらに、スペイン側の対応に疑問を呈した。

「モロッコ政府が不法移民の引き取りに正式に同意しているにもかかわらず、なぜ彼らを強制送還しないのか」「モロッコ側が至急送還するよう要請しているにもかかわらず、なぜ保護者が同行しない未成年者が家族と引き離されたままになっているのか」と指摘。

「これらの質問に対する答えはモロッコ側ではなく、むしろスペイン側の関係当局にある」と述べた。

それでも同省は今回の危機を「遺憾」とし、事態の背景・経緯を明確にし「二度と繰り返されないようにするための徹底的な検証」が必要だと述べた。

モロッコ外務省はスペインとの関係の重要性を強調し、「善隣関係、政治的理解、経済的パートナーシップ、および安全保障上の協力」に基づく二国間関係の維持・強化を選択していると述べた。

セウタに侵入した不法移民のほとんどはモロッコへ戻ったが、今も数千人が残り、セウタでの緊張を高め、スペイン政府にとって大きな危機を引き起こしている。(c)AFP