【9月11日 AFP】国連総会決議が採用を奨励した「イコールアース図法」の提唱者が公表した世界地図で、北方領土がロシア領と同じ色で描かれていた問題をめぐり、日本政府は10日、在米日本大使館から提唱者に修正を申し入れたと明らかにした。

国連総会は4日、世界各地の実際の面積を正確に反映した「イコール・アース図法」による世界地図の採用を加盟国に促す決議案を賛成多数で採択した。日本を含む164か国が賛成し、米国だけが反対。ウクライナなど6か国が棄権した。

日本は賛成したが、北方領土がロシア領と同じ色で描かれていたことから問題視するに至った。

木原稔官房長官は記者会見で、「日本政府の立場に反する表記がある。我が国の領土や地理的名称に関する誤った認識が広まらないようにする必要がある」「地図を掲載しているウェブサイトの運営者に対し、在外公館を通じて表記を修正するよう申し入れを行った」と明らかにした。

木原氏は政府が本件を把握した時期について明言を避けたが、「わが国の領土および地理的名称に関する誤った認識が広まらないようにする必要がある」とも語った。

北方領土は択捉島、国後島、色丹島、歯舞群島の総称。

ソ連は1945年、日ソ中立条約に違反して対日参戦し、日本がポツダム宣言を受諾した後の同年8月28日から遅くとも9月5日までの間に北方領土を占領し、1948年までにすべての日本人を強制退去させた。今日に至るまでソ連、ロシアによる不法占拠が続いている。

先月、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領が北方領土を初めて訪問したことで、日ロ関係は著しく冷え込んだ。

これを受け日本側は、駐日ロシア大使を外務省に呼び出し、強く抗議した。

高市早苗首相はX(旧ツイッター)で、「北方領土は、歴史的にも国際法上もわが国固有の領土であり、ロシアの現職の大統領による今般の択捉島訪問は、北方領土に関する日本の一貫した立場と相容れません」「また、日本国民の感情を傷つけるものであり、断じて許容できません」と批判した。(c)AFP